「七転び八起き」外的偶然を内的必然に変える考え方

ノグチ(noguchi)

2009年04月24日 08:19

「七転び八起き」外的偶然を内的必然に変える考え方

「だるまさんが転んだ」、でもだるまさんは、何度転んでも起き上がります。人生七転八倒とよく言いますが、これを昭和に批評家・小林秀雄氏が書くと、下記のようなちょっと難しい文章になりますが、「人は自分の心と どう向き合うか」のヒントがあるように思います。以下、小林秀雄「人生の鍛錬」から、

(本文より)
 強い精神にとっては、悪い環境も、やはり在るが儘(まま)お環境であって、そこに何一つ欠けている処も、不足しているものもありはしない。不足な相手と戦えるわけがない。好ましい適と戦って勝たぬ理由もない。命の力には、外的偶然をやがて内的必然と観ずる能力が備わっているものだ。(「モオツァルト」15-98)


 人には、思いもよらぬ出来事、事件に合うことがあります。それは、外的環境(不況、事故、論争、等)が始まりになることが多いのですが、その基の要因の一部に、意外と自分の予知とか、危機管理の不足から発していることも多いことに、物事が治まって振り返ると、気付くことがあります。

 それは、偶発的に起きたようでも、実は必然的に起きたことが多いのです。世の中に対して、自分のやりたいこと、して欲しいことの95%は、思いように行かないのが現実です。
 
>外的偶然をやがて内的必然と観ずる能力が備わっている

「七転び八起き」で、苦境にある現在の環境を受け止め、しっかり状況を分析し、対応して行くことが大事なことのように思います。

 映画「風と共に去りぬ」の最後のシーンで、主演の女優が語る「明日があるから」の言葉に、多くの人が救われたと言います。

 厳しい環境でも、必ず明日が来ます。勇気と希望を持って、七転び八起きの気持ちで、今日を乗り切りたいと思います。

*参考資料:小林秀雄語録「人生の鍛錬」

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