自らの生きる芯(誠)を、磨き鍛え、前進せねばと思う。〜孔子の最後の訓示から〜
『論語』の最後の言葉を知っていますか?
論語の初めの言葉は、
「子曰(のたま)わく、學びて時に之を習う、亦説ばしからずや。朋遠方より来る有り、亦楽しからずや。・・・」
ですが、論語の最後の一節は、あまり知られていません。
実は、私も学んではいますが、記憶にありません。
今夜、改めて読むと、人と生業に必要な要素について説かれています。
(以下、『仮名論語』より)
孔子曰わく、命を知らざれば、以て君子たること無きなり。禮を知らざれば、以て立つこと無きなり。言を知らざれば、以て人を知ること無きなり。
(以上、『仮名論語』の末尾の言葉転載)
この訓示の直訳は、
先師(孔子)が言われた。
「天命を知らざれば、君子たるの資格がない。
礼を知らなければ世に立つことができない。
言葉を知らなければ、人を知ることができない」
仁義礼智忠臣孝悌
人間の生きる基本と孔子は語っています。
四十にして立ち、五十にして天命を知り、六十にして耳従い、七十にして矩を超えず。
有名な孔子の教えですが、これがなかなかできないの何凡人だなぁ、と反省します。
人には、こだわり(文化・歴史)があります。これをなくすと、自らの存在がかすれてしまう。どこまでこだわるか?
そこが、孔子先生の『論語』の末尾の訓示にあるのだろう、と思います。
天命=生きる目的・志
礼=決まり事・良識
言葉=学問・学び
と解釈すると、終身=自らを鍛え高める、ということでしょうか。
聖人である孔子先生も人生は悩み迷いの時間だったこと、我々凡人は、さらに考えが浅く、時代に翻弄されますが、自らの生きる芯(誠)を、磨き鍛え、前進せねばと思った今夜です。