熱意がものを生み出す(松下幸之助語録より)

ノグチ(noguchi)

2009年07月20日 23:15

熱意がものを生み出す(松下幸之助語録より)

 久々の出会った(私の)良書と思える「松下幸之助 運を開く言葉」を、休み時間に読み継ぎながら進めています。読んでいると、元気と勇気が出てきます。運を開くよりも、やる気が出てくる本と感じ、「これは、携帯して落ち込んだ時に読む本」と思いました。 菜根譚や、一日一話(守屋洋著)、一日一言(安岡正篤著)等々に匹敵する、効果(私にとって)あるようです。

 その一節が表題にしたものです。下記の文を紹介します。


・熱意がものを生み出す
 ゛何としても二階に上がりたい゛という熱意があれば、梯子というものを考えつくんです。ところが。ただ何となく、゛上がってみたいな゛と思うぐらいでは、そこまではいかない。゛どうしても、何としてでも上がりたい。自分の唯一の目的は、二階を上がることだ゛というぐらいの熱意があった人が、梯子を考えついたとおものですね。


 心うたれる言葉と思います。この時の例え話に、電池開発の研究秘話が載っていました。松下の研究者は、自社開発し主張したのですが、製品販売が急務の思いから、海外に技術導入を決め、交渉をしたのですが条件が厳しく、決裂します。廻り廻って自社開発になったときに、研究者が燃えます。なんと、海外の電池よりもすぐれた電池を創ってしまったのです。

 これをふり返り松下氏は、「全く新しいものを生み出すためには、常識から自分を解放することが必要で、そのために熱意がいる、特に多くの知識を身につけた人ほどそれを越える熱意は必要です」と言っています。

 今日読んで、もう一つ心に残ったのが、「困っても困らない」の一言でした。


・困っても困らない
 人間の心というものは孫悟空の如意棒みたいなもんでね、非常に伸び縮みが激しい。悲観してみずから命を絶つ人もあれば、どんな困難に遭っても、遭うたびにすくすく伸びていく人もおるわな。それほどまあ違うと、孫悟空の如意棒は、伸びて六尺、縮まって一分、けれども人間の心は、伸びて天地をも貫くが、縮まればゼロのもなってしまうわね。


 真理を尽いた言葉と思います。気持ちの持ちようで、その境遇もどん底になり、意気消沈するか、今が底これからの登るだけと思う気持ちの差は大きいと思います。

 月も満ち欠けがあってこそ、美しさと夜の夜道を照らします。新月の暗闇があるから、満月の穏やかさが嬉しくなると思います。55年間大会社を率いた経営者の教示に感銘を受けばかりですが、気付き行動に起こしてこそ(知識の)理解と、吉田松陰も訓示しています。
 以前アメリカの経済紙が、松下幸之助を「哲学者」と紹介したことは、本を読みながら納得する気がします。

 「困っても困らない」、ピンチをチャンスに帰る発想には、学ぶべきことが沢山あると思います。本はちょうど半分まで読み進みましたが、とても楽しみな一冊に出会ったと思っています。人生の教書の一つになるような気がしています。

 また我が家の大事な一冊に、松下氏の「商売心得帖」があります。購入して20年になりますが、とても大事な人生の教科書の一つと思っています。
 「事業は、徳業」と中国古典で読んだことがあります。事業拡大もですが、哲学=生き方そのものを深めることも大事と、「松下幸之助 運を開く言葉」を読みながら思いました。
 まず、実践あるのみと偉人が語っていることを、できることから実行すること思います。

 皆様にとって、心に残る著書をご紹介して頂くとありがたいです。よろしくお願いします。

*参考資料:(谷口全平編)「松下幸之助 運を開く言葉」


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