吉田松陰の密航失敗を、黒船の船員はどう見ていたか?

ノグチ(noguchi)

2013年05月21日 21:54

吉田松陰の密航失敗を、黒船の船員はどう見ていたか?

今年から取り組む宮部鼎蔵顕彰では、まず行動した記録を調べること。とりわて「吉田松陰と宮部鼎蔵の交友の検証」は、大いに役に立つと考えています。

そこで、文献の豊富な吉田松陰のことをしろうと古川薫著『吉田松陰』を読んでいます。

その本の中で、面白い話題があった。下田での吉田松陰の密航失敗事件を、頼まれた側のアメリカ船員は、吉田松陰たちをどう見ていたか?

(以下、転載)

「この事件は非常に興味深いものであった。あの二人の教養ある日本人は、新しい知識を得るために、死をも厭わずに国の掟を進んで破ろうと試みたのであった。彼らはまさしく知識欲旺盛で、精神的かつ知的な能力を伸ばすための機会にならなんでも喜んで掴むことであろう。(中略)このような人々がいるというごとは、この興味深い国にいかなる思索の世界が、いかなる希望に満ちた未来が開かれることを意味するのであろうか」
松陰の行動は、ベリーの日本人観に強い示唆を与えてたのである。

(以上、『ベリー日本遠征記』引用文)


さすが吉田松陰、さすがベリーだなと感じます。敵を知らざれば、対策が打てない。「虎穴にいらずんば虎児を得ず」でしょうか。活動の本質は、現場・現物・本人(当事者と自分)だとつくづく思います。

やはり勇気と行動が、敵おも関心を持たせることにつながっていると思います。吉田松陰と宮部鼎蔵の交遊録は、当時としても破格の行動と歴史からも証明されています。行動せずには、なにも怒らない代りに、毎日が変化なく続き、成長も起こりません。

吉田松陰や宮部鼎蔵のように、動きながら学び、動きながら国づくりの方策を考えることが、これからの日本に必要な気がしています。

関連記事