日本の危機管理(政治)、人口分散と地域力に頼る経済(里山資本主義)に思う。

ノグチ(noguchi)

2014年05月27日 10:06

日本の危機管理(政治)、人口分散と地域力に頼る経済(里山資本主義)に思う。

おはようございます。昨夜の東日本大震災・熊本支援チームの報告会には、多くの有志が集まり、熱く抱負を語りました。新たな参加者も増え、情報共有の集まりの継続は、大事と確認した気がします。

さて、東日本大震災は東北の海岸域を猛烈な津波が押し寄せました。有史以来、日本では大災害が頻繁に起きて来ました。例を挙げれば、

平安前期に秋田県北部の十和田湖大噴火の泥流。室町時代中期に東海道沿岸を襲った明応の大地震と大津波。江戸中期に雲仙岳噴火活動で眉山が崩壊し有明海に起きた大津波、約1万5千人の死者。また江戸中期に沖縄県の八重山諸島などで、一万数千人死者を出した波高40m(石垣島では50mの記録も)の大津波。そに後にも、浅間山の噴火、富士山の噴火、火山灰で冷害になり飢饉も起きた。今でも、どれも世界が驚く自然災害の歴史です。

今騒がれる東海・南海トラフの連動大地震と大津波は、室町時代中期に実際に起きた歴史があります。当時よりも、はるかに人口が増え都市部に集中しています。昨日の震災報告で紹介したのが、地域力の差でした。いわゆる地域の世話役(リーダー)の存在が、津波から人の命を救い、被災地での命をつなぐ役割を果たした。

石巻市の市街地周辺の新興団地では、コミュニティが形成されておらず、震災4日後の夜にやっと大人3人にオニギリ1個だけが渡ったそうです。それに比べ、石巻市の半島部の55戸の集落が、津波で道が壊滅状況になり孤立した。3月11日夜に地区の世話役が集まり、地区にある全ての食料、薬、病人を調べたら1月は地区全員が生き延びれると分かり、翌日の朝から全員に温かい食事が出せた。

石巻市を震災直後の4月5日に訪れた時は、街は舟はもちろん様々な津波の瓦礫で埋め尽くされ、生活インフラは壊滅し、命をつなぐには避難所の炊き出し以外になかった。同じ石巻市内でもこれだけの地域力の差が現地で起こっていたことを知りました。

この地域力は、古い歴史を持つ田舎ほどあるように思います。最近特に、この田舎力が必要なことを気づくのですが、先人から伝承された災害の危機意識から、東北の今回の大津波で、明治の大津波からすると人命が多く救われています。

例えば、明治の大津波では小学生(当時は人口も少なく、尋常小学校3年制)が、東北全域で5500人が亡くなっています。今回の津波では、東北全域で300名弱の小学生(現在6年制)が亡くなった。大川小学校の小学生の被害は、見方を変えれば危機意識不足とも言えます。

現日銀総会の黒田氏が、アジア開発銀行頭取の時に、震災復興会議の五百旗部(いおきべ)議長に、(スマトラ沖地震の大津波被害に比べ)「どうしてこれくらい被害で済んだのか」と聞かれたそうで、五百旗頭氏は突然の質問にハッとしたそうだが、「それは、明治以来の教育だろう」と答えた、と講演で語られました。

スマトラ沖地震でも一人も死ななかった離島の少数民族がいるそうです。その村では、200年以上前に起きた地震と津波被害を歌にして語り(唄い)継いで来ていた。歌の中にある「地震が来たら高い所へ逃げろ!」の通り、全員が高台へ逃げた。都市住民は寄せ集めで、情報に頼り過ぎ、地震で情報インフラが壊れたので、逃げることもできず、多くが津波に呑まれた。

私は、中山間地(里山)に住んでいます。海からもそう遠くない場所、熊本市街地まで車で40分程度、見方を変えれば、東京なら関東経済圏の都心内に住んでいるようなものです。確かに、都会の華やかさはありませんが、熊本から深夜の列車もあるし、それなりの仕事はあります。地域にはまだまだ地域力(田舎力)が残り、マネー経済にはない支え合いもあります。

日本は、まだまだ人口(若者)が都市へ集まっています。確かにマネー経済(マネー資本主義)だけの視点では、満足(心の豊かさ)感を持てず、走り続けるしかないと思いますが、かつての里山や漁村にあった「厳しい生活ではあったが、おおらかで心の豊かな生活」は、底知れぬ地域力も持ち合わせていたと思います。

最近聞くようになった「里山資本主義」という言葉は、将来の日本再生に大きなスローガンになって行くように感じます。少子化の日本、東京都の出生率は1.1人を代表に都会は低く、沖縄県や九州は高い。

通勤時間と労働時間が長く、保育所が足りず、病気の時のバックアップもなく、子供を産む仕事を続けにくくなる地域ほど、少子化が進んでいる。保育所が完備し、子育てに祖父母や社会の支援が厚く、子育て中の収入が確保しやすい地域ほど、子供が生まれれている。

様々に考えはありますが、昨日の報告会と今朝の読書で思ったことを、思いつくまま長々と書きました。最後までお読みいただきありがとうございます。関心を持たれた方は、何かご意見をいただければ幸いです。

関連記事