(ジェントルマン) 閑居にいても天下のことを気にかけよ

ノグチ(noguchi)

2009年01月26日 21:46

(カントリー・ジェントルマン) 閑居にいても天下のことを気にかけよ

 国の豊かさは、野に居る無位のリーダーたちの関心(意識レベル)の高さにあるのではないかと最近思います。
 菜根譚に次の一節がありました。

(現代語訳)
 顕要(けんよう)な地位についていても、山林に隠棲(いんせい)しているような趣きがほしい。
 田園に閑居していても、天下を治めるような経綸(けいりん)をもっていたい。


(解 説)
 黒塗りの高級車と冠、つまり高い地位を指す。そういう地位には、当然のことながら、権力と金がついているので、ブランドもので身を飾り、料亭に入りびたるといったたぐあいに、ぎらぎらした生活になじんでいく。ある程度やむおえない面もあるが、そういう立場の者ほど村夫子然とした趣きがほしいのだという。

 たしかに、そのほうが奥ゆかしいということは言えるかもしれない。また逆に、野にあるときには、政治への関心だけは持ち続けたいのだという。そういう層が厚いほど国の政治にも活力が出てくるかもしれない。


(感 想)
 日本社会の政治への「無関心」こそが、政治は三流、経済は一流(1.5流?)といわれる所以です。

 オバマ氏も、「豊かさに恵まれた国々には、これ以上の無関心は許されない。新たな責任の時代だ。アメリカ国民一人ひとりが、自分自身や私たちの国家、世界に対して責任を負っている」と、世界へ訴えました。
 地域思い、国を思い、世界を思う、「関心」をもつ事こそ、矛盾を解決する第一歩なのかもしれません。

 イギリスでも同じ政治への考えがあって、日本のでは「竹林の七賢人」のような表現をしますが、イギリスでは、事あらば「いざ、鎌倉!」の思いを持つ、カントリー・ジェントルマン:「田舎の志士」とでも表現しましょうか、東西を問わず、人民の政治への関心を持たせる(持つ)ことは、地域づくり、国づくりで、とても重要であると言うことではないでしょうか。
 現代の地方に、カントリー・ジェントルマンがどれだけ居るかで、地域の活性化が図れるか、分かるかもしれません。

*参考資料:守屋洋編著「新釈 菜根譚」


<関連コミュ>
・菜根譚(さいこんたん)
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