自分には厳しく(菜根譚)
自分には厳しく(菜根譚)
(本 文)
他人の過ちには寛大であれ。しかし、自分の過ちには厳しくなければならない。
自分の苦しみには歯をくいしばれ。しかし、他人の苦しみを見過ごしてはならない。
(読 釈)
すでに述べたように、「自分には厳しく、人には寛容に」、これが人間関係の大原則である。孔子も、「責任を自覚しているのが君子、他人に転嫁するのが小人である」と語っている。
とこるが近年、アメリカ流の影響であろうか、はたまた中国や韓国の影響であろうか、日本の社会にも、自分の責任は棚に上げて、人のことばかり責める風潮がひろがっている。
幸い日本には、衰えたりとはいえ、まだまだ他人を思いやる心が息づいている。こういう立派な伝統はこれからも残していきたい。
(感 想)
先週書いた、アメリカで働く、日本女性カメラマンの川尻千晶さんのメッセージ「日本は、まだ大丈夫」ではないですが、他人を思いやる心は、まだまだ日本の殆ど人が持っていると思います。
海外の被災地で、緊急支援物資を配布する風景を見て、ぞっとすることがあります。子供や老人を押しのけ、大の男たちが、われ先と争う様子は見るに耐えない気持ちを持つのは、日本の風習のお蔭かもしれません。
ただ、いざその場面になった時、自分ははたしてどう行動するかが、問われると思います。「自分には厳しく、人には寛容に」を常に、心にとめて行動して行きたいと思います。
*参考資料:守屋洋著「新釈 菜根譚」より
<関連 日記>
・(日本人へのエール)海外から見た、日本人の倫理感
米国で活躍する女性カメラマン、川尻千晶さんからのメッセージ
http://noguchi.otemo-yan.net/e85512.html
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