2019年10月06日

備えあれば憂いなし。いざという時のために、平素から準備をおこたるな。

備えあれば憂いなし。いざという時のために、平素から準備をおこたるな。

「養兵千日、用兵一時」(俚諺)

日本人はせっかち、「走りながら考える」を信条としている人もいるかと思います。それは果たして正しいのか?

本『中国人発想 80の知恵』に以下の解説から、

(以下、転載)

失敗してから後悔するのが愚者の常。あらかじめ道順をたしかめておけばよいものを、迷ってから初めて道を聞こうとしますし、川を渡るにしても、あらかじめ浅瀬のところをたしかめておけばよいものを、溺れてから始めて聞こうとします。それはちょうど、敵に攻めこまれて慌てて武器をつくり、のどがかわいてあわてて井戸を掘るようなもの、どんなに急いでみたところで、間に合うものではありません。
(以上、本より)

「急いては事を仕損じる」の諺があるのですが、日本人はせっかちな人が多い。確かに先んじることは一理はあるが、やはり少しの時間でも良いので「走る前に考える」習慣を身につけると、失敗が減ることは確実です。

準備し過ぎて「石橋を叩いて渡る」の用心深さばかりでもいけない。人間の道は、時流を読み、平素から準備をして、“ここ”という時に走り出す。

そのタイミングを見定めるためにも、平素からの準備が大事なのかもしれません。

備えあれば憂いなし。

急いては事を仕損じる。

人生の大きな岐路に立った時に悩むことなのだと思います。


同じカテゴリー(故事、名言、訓示、スピーチ)の記事画像
「他はこれ吾にあらず」最後に報いを受けることができるのは行なった人です。
同じカテゴリー(故事、名言、訓示、スピーチ)の記事
 自ら矜(ほこ)らず、故に長たり(老子二十二章)〜いばっている人は孤立する〜 (2025-04-01 21:59)
 「事上磨錬」(じじょうまれん)という言葉〜陽明学〜 (2025-03-02 07:08)
 <平和な世の中>お辞儀は無抵抗を示す姿、握手は武器を確認する行為だった。〜境野勝悟『老子・荘子の言葉100選』〜 (2024-11-26 11:03)
 常を知らざれば、妄(みだり)に作(な)して凶なり。〜『老子』十六章〜 (2024-10-29 06:45)
 「人は誰もが、大河の一滴である」〜五木寛之著『死の教科書ー心が晴れる48のヒントー』〜 (2024-10-16 10:02)
 本来"リベラリズム"で大事なのが人間の心なのです。〜宇沢弘文著『人間の経済学』〜 (2024-09-30 19:50)

Posted by ノグチ(noguchi) at 07:16│Comments(0)故事、名言、訓示、スピーチ
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。