2021年06月28日

未来のために備えてはいけない。〜自分の力、人間の力を過信しない知恵(メリノール修道会)〜

未来のために備えてはいけない。〜自分の力、人間の力を過信しない知恵(メリノール修道会)〜

曽野綾子編著『自分をまげない勇気と信念のことば』より、

(以下、本より抜粋)

・・・、うまく行くようになったら捨てるのです。うまくいかないうちは続けてやれ、というのです。それは自分の力と、人間がもたらした一切の成果を過信しないためなのでしょう。
 未来のために備えてはいけない、ということも、もう一つ、私には新鮮な驚きでした。(中略)

しかし、備えさえすれば、憂うることがないなどと言うことは、こと人間の心理に関する限り、あるわけはないのです。
(以上、本より)

昨年の熊本豪雨の被災地へ、災害ボランティア活動で出向き、泥出しや家財搬出をする時に聞いた言葉は、「これまでとはまったく違う規模の災害だった」でした。

その経験に近い体験を私は、熊本地震の2ヶ月後に発生した、熊本県央地域が受けた大雨被害、それこそ祖父からも聞いたことのない大水害でした。
 普通の大雨の備えはしているつもりでしたが、そんな備えは、簡単に破られました。そのさんの言われる

>備えさえすれば、憂うることがないなどと言うこと、(中略)あるわけはない

この備えが、人間の心を過信させる、とメリノール修道会の神父が説くのです。

少々の備蓄は、私も必要と思うが、備蓄より仕事の継続を推奨しているところが、すごい!と思います。

>うまく行かないうちは続けてやれ

うまく行くと仕事が終了するが、問題が発生したりすると、さらに仕事が増えることかもなる。

なるほど"うまく行かない"と、仕事は続けていくことになる。メリノール修道会の教えは、素晴らしいと思いました。

備え等ということは、蓄えがあるから未来に対して準備ができる、だから過信が生まれる。

ほんと一理あるな!と思い、考える機会になりました。  


2021年06月28日

<十八の最後の夏は家の中>令和2年の高校生俳句選集『17音の青春2021』が届いた。

<十八の最後の夏は家の中>令和2年の高校生が作った13839句から選ばれた選集『17音の青春2021』が届いた。

撰者の方々が、令和2年(2020年)度『17音の青春2021』から、

<コロナ禍で>をテーマに3句上げてありました。

(以下本より)

外出も何もできない夏の果

十八の最後の夏は家の中

夜の闇空に綺麗な花咲かず

(以上、本より)

がありました。リモート授業や外出自粛、スポーツ大会も中止だった昨年の夏、辛く長い時間だったことと思います。

令和2年(2020年)度『17音の青春2021』の最優秀賞受賞作品は、以下です。

(以下、本より)

・里館園子さん(岩手県・水沢高校2年)

待春や勝利を知らぬユニフォーム

・藤原幹伸さん(福島県・保原高校4年)

蛾の鱗粉夜学帰りのバイクの灯に

・坪田陽菜さん(愛媛県・済美平成中等教育学校4年)

教科書は線を引くだけ夏の空

(以上、本より)

高校生の感性は、純粋で心洗われるような気持ちになります。  


Posted by ノグチ(noguchi) at 13:09Comments(0)教育問題

2021年06月28日

<"まだ"と"もう"はだいぶ意味が違う>人生に遅すぎるということはない。〜安藤百福(日清食品創業者)〜

<"まだ"と"もう"はだいぶ意味が違う>人生に遅すぎるということはない。〜安藤百福(日清食品創業者)〜

歩こうと目覚めたが、小雨予報に・・・明日に延期しました。

冒頭の言葉の安藤百福氏は、チキンラーメン、カップヌードルの発明者ですが、チキンラーメンの開発には、多くの努力と時間を要した。発明するきっかけは、信用組合理事長の時、信用組合が倒産し、すべての財産を失うことになった。その時、安藤氏は47歳。

さすがに周りは「もうやり直しはムリだ」と考えるのですが、わずかに残った自宅の庭に建てた小屋で、インスタントラーメンの開発を始める。

1年以上をつやして、チキンラーメンを商品化した。
「即席面の開発に成功したとき、私は四十八歳になっていた。遅い出発とよく言われるが、人生に遅すぎることはない」
と語った。5年後、東証二部上場を果たす。さらに、チキンラーメンの開発から13年後、カップヌードルを発売、世界の食文化を変える存在となった。
(以上、『いい言葉は、いい仕事をつくる』より引用)

数年前、NHKの朝ドラで、安藤百福氏を支えた奥さんの視点で、チキンラーメンに至る物語が取り上げられた時、安藤百福氏の人生を深く知りました。

>人生に遅すぎることはない

この本の安藤百福氏を取り上げた項のタイトルは、

賢者は年齢を「まだ」で励みにし、
凡人は年齢を「もう」であきらめる。

"まだ"と"もう"

はだいぶ意味が違う。

昨年の熊本豪雨で被災しながらも、地域の被災者へ炊き出しを続けられた農家レストラン「ひまわり亭」の本田節さんが敬慕した球磨郡水上村の食品加工組合の故山北幸さんは、88歳の時テレビに出られた時の言葉が印象に残っています。
「まーだ八十八だけん、色々やることを考えている」
と語られたのを記憶しています。山北幸さんは90歳を越えても食品加工場に出向き仕事をされた。

"まだ"と"もう"を本日は考え過ごしたいと思います。  


Posted by ノグチ(noguchi) at 04:44Comments(0)偉人リーダーの名言

2021年06月22日

五木さんの著書『死の教科書〜心が晴れる48のヒント〜』のNo.02に、以下のことが紹介されていました。

<どう生き抜くか>昨日から読む、五木さんの著書『死の教科書〜心が晴れる48のヒント〜』のNo.02に、以下のことが紹介されていました。

(以下、本より)

うらやましい死に方

人の死に良し悪しの評価はできない。
残念な死に方、
うらやましい死に方などと
区別できるわけがない。

1.ある女性は、200グラムのビフテキを「うまい、うまい」と言ってペロリと平らげた2日後に亡くなったそうです。

2.大好物の饅頭を朝から12個も食べ、その昼に脳溢血で事切れた男性もいました。

3.妻と娘だけでなく、愛人にも手厚く看病を受けた末に45歳で亡くなった父親。

4.死の3ヶ月前から妻と布団をともにして、毎日抱き合って眠った94歳の夫。

5.今際のときにいきなり「この世でこんなにめでたいことはない」と唄い出し、枕元に集まった親族たちを驚かせたという。

無名の庶民たちの旅立ち、市井の人々の慎ましい死にざまに大きく心動かされるのです。
(以上、『死の教科書』より抜粋)

当然、誰にも最後が、きます。私も家族・親族の最後に何度か立ち合い。それぞれに残る者へ、逝く人たちからもらい受けた気持ちがあるように思います。

私の祖父は、風邪が原因で入院した。長い闘病でなく、1ヶ月もないほどの期間でしたが、最後の夜には、家族が見舞う中、ご飯をペロリと食べた。しかし、その後、容態が急変して、逝ってしまいました。

私の祖母は、100歳まで生きるのですが、認知症にもならず、家族は死に際に立ち会えず、夜明け前の病院で、優しく看護婦さん看取られました。亡くなる直前に「お世話になりました」と言葉をかけた、と後で教えてもらいました。

人間、自らの最後は予測できませんが、その時が来るまで、毎日が一生の最後の日と思い、賢明に生きるしかないな、と五木寛之さんの本を読みながら思ったことです。

たまには、現代の作家の話も良いですね。  


2021年06月03日

<人間は変わらない>正道を骨太く辛抱強く貫き通す。少しの勝利でいいから、一戦一勝積み上げて行こう。〜城山三郎語録〜

<人間は変わらない>正道を骨太く辛抱強く貫き通す。少しの勝利でいいから、一戦一勝積み上げて行こう。〜城山三郎語録〜

人間社会は、どの分野でも競争や比較される。一時期、飛ぶ鳥を落とすような勢いの人が、あら!いつの間にか、何処へ消えたか分からない歴史は、数えきれないほどあります。

私は、建築業界に40年近く居るのですが、建築工事に関わる企業でも、事業伝承ができず消えていく企業も多い。そんな中、1000年を越える歴史のある伝統建築を生業とする工務店が存在します。その違いな何だろうと考えたりします。

作家の城山三郎氏の本に以下の言葉があります。

(以下、『人生の流儀』より)

「少しでも心のこもったサービス、よりよい品物をと心がけるーーその正道を骨太く辛抱強く貫き通すこと。長続きする本物の客をとらえるには、それしかない」〜城山三郎著『打たれ強く生きる』〜

正道を貫通す。

今朝のニュースで、大手ゼネコンの役員が、下請け業社から賄賂(現金)を取り続けていた、と報じていた。ある下請け企業は、「2億円を渡した」と訴えている。すごい話しですね!

独り勝ち(一世を風靡する)を望む輩は、末路は哀れな結果を歴史から学んでいないように思います。

そんな生き方より、地道に継続して、1000年を超える歴史の企業になることの方が、後の後輩たちから"中興の祖"とか、尊敬の念を持たれるものです。

また城山三郎氏の本に、勝ちの意味について書かれていました。

(以下、『人生の流儀』より)

「わたしは大勝利を夢見ているのではありません。少しの勝利でいいから、一戦一勝積み上げて行こうと思っているのです。強いていうなら、百戦百勝が夢なのです」〜城山三郎著『百戦百勝』〜

飛ぶ鳥を落とす生き方をするか、

少しの勝利を積み重ねる生き方をするか、

どちらを選ぶかは、人それぞれですが、有史以来、たくさんの人生訓が語られてきましたが、哀れな末路になる人は減らない。人間は変わらないですね。

朝のラジオのニュースから、城山三郎語録を読み返しました。  


Posted by ノグチ(noguchi) at 06:07Comments(0)故事、名言、訓示、スピーチ

2021年06月02日

<今日はゲーテ「結婚生活」>結婚生活とは、複雑に絡み合う、人間関係の実践そのもの。〜やっと発言する気持ちに!〜

<今日はゲーテ「結婚生活」>結婚生活とは、複雑に絡み合う、人間関係の実践そのもの。〜やっと発言する気持ちに!〜

久しぶりのドイツの詩人・ゲーテ名言集より、

(以下、本より転載)

結婚生活は一切の文化の初めであり、頂上でえる。これは乱暴者を穏やかにする。また高い教養あるものにとっては、その温情を証明する最上の機会である。結婚生活は解消し得ないものでなければならない。結婚生活は多くの幸福をもたらすもので、それに対しては、個々の不幸なんか、すべてものの数ではない。
(以上、『親和力』第一部第九章から)

結婚生活は、すべての初めであり、実は頂上である?

夫婦は、見知らぬ過去の生活をベースに、日々闘い(融合)し合う、個性強きパーソン(成長する人格)です。

個の時は、朝昼晩、その人の自由ですが、同居するとその重なり合う部分をどううまくやるか?

結婚生活とは、パーソンが"個性"を維持しつつも、家庭という最低の社会づくりに取り組む毎日です。

>個々の不幸なんか、すべてものの数ではない。

家族を持つ、親戚関係の確立、先祖とは何か?、結婚生活とは、複雑に絡み合う、人間関係の実践そのものですね。  


Posted by ノグチ(noguchi) at 16:17Comments(0)偉人意見・異見