2013年05月14日

〈行動とその後の評価〉成功は苦辛の日に。死後に残るもの。

〈現役の行動とその後の評価〉成功は苦辛の日に。死後に残るもの。

おはようございます。今朝の空気は、ヒンヤリして気持がシャンとなります。朝ウォーキングは、気分の切り替えにとても役に立っています。

さて、尾崎行雄の顕彰は今日はお休みして、人間の行いと批評について、先人たちの言葉を朝から読みました。

昨春、熊本の財界をリードされて来られた、熊本日日新聞社の名誉会長で、ホテル日航熊本の社長だった故永野光哉氏が、交通事故に合われて亡くなられた。

生前、何度かホテル日航熊本の社長室にお邪魔して、先輩方の横でお話を聞く中で、印象に残っている言葉があります。それは、人の評価の話です。

「人間は、死んで棺桶の蓋がしまってから、評価が語られ始める」

今、永野氏のことが、様々な場面で、語られていると思います。色々な教示を聞いたことを、思い出します。

人は、中年から退職時までは、多忙な時期です。なかなか自分を振り返る時間もないのが現実ですので、永野氏の言われる「棺桶の蓋の後から・・・」の言葉の意味は、まだ良くわかりません。

人は、何か求めて動き廻ります。成功者、つまづく人、それぞれの価値観で人生を生きています。昭和の哲人の一人、故安岡正篤氏の訓示をまとめた『安岡正篤一日一言』に次の言葉があります。


成功は苦辛の日に

先賢が教えてくれている――愚はよく他の欠点を挙げるが、自己の欠点を知らない。話はうまいが、行いはつまらぬ。若い時はうかうかして過ぎ、壮時にはせかせか動き廻り、老年には愚痴ばかりになり易い。正に、敗事は多く得意の時に因(よ)り成功はつねに苦辛の日に在る。やはり平生能く道を聞くことだ。
(以上、『安岡正篤一日一言』より)

人の精神的な状態で、最悪の行いが、奢りであり、貧相に感じるのは愚痴ではないでしょうか。時々は、自分の顔を眺めて、「自分の顔、態度を振り返る」ことは必要と思います。

永野氏の言葉から、死後の人の批評はどんなことを語るのか?、それについて安岡氏の『一日一言』にありました。


死後に残るもの

一人物の死後に残り、思い出となるのは地位でも財産でも名誉でもない。こんな人だった。こういう嬉しい所のあった人だというその人自身、言い換えればその人の心・精神・言動である。このことが、人間とは何かという問の真実の答えになる。
(以上、『安岡正篤一日一言』より)

死後の世界に、亡くなった後も人の心の中に生き続けれるかは、私は定かではないですが、地位や名誉ではなく、優しさや使命感、行動した事実、言うは安し、行いは難し、と言われます。要は、日常の言動こそが、後の人たちで語り継がれる評価のようです。

安岡正篤氏は、「人のお世話をしなさい」と訓示しています。我利我利の行動ばかりでは、後の人たちから愚痴の対象になるかもしれません。

今日、各地で30℃を越える地域多いようです。体調に気をつけて、過ごしましょう。


同じカテゴリー(安岡正篤語録)の記事画像
古い友人を持つ者が本物、新しい友人を漁猟(あさ)る者は偽物。〜安岡正篤(昭和の東洋哲学者)〜
同じカテゴリー(安岡正篤語録)の記事
 <死中有活・忙中有楽>『六中観』〜安岡正篤〜 (2023-03-26 06:58)
 <安岡正篤語録>人間の質「五悪」「五善」とは?。この人間分析は、人の本質は長く付き合わないと分からない。 (2021-05-26 06:46)
 <感情と内臓との関係>多想心労、多怒肝労、多思脾労、多悲肺労、多憂腎労。〜賢(じん)を養う〜 (2021-05-01 09:33)
 昭和の東洋哲学者・安岡正篤先哲も老いて益々学んだ、学び続けた。〜老いて学べば死して朽ちず。〜 (2021-04-03 09:05)
 運命には法則がある。その法則をつかむと、それに支配されないようになる。〜安岡正篤〜 (2021-03-05 06:48)
 不遇、逆境というものは自己を練る最もいい場所。〜安岡正篤〜 (2021-02-18 06:15)

Posted by ノグチ(noguchi) at 07:55│Comments(1)安岡正篤語録
この記事へのコメント
野口様

ごぶさたしています。
近い日に、眼から鱗の町村活性化法の勉強会を仲間でされませんか? 23日は博多で異分野の活性化法を講演します。『歴史賢人から学ぶ、最高の智慧武器経営術』です。

(株)メディアインターナショナル 福本和敏
Posted by ふくもとふくもと at 2013年05月14日 08:58
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。