2020年07月10日

「分不相応の地位も災難を招く」(易経)

今朝の暴飲暴食・暴言の続きから、「分不相応の地位も災難を招く」(易経)

朝の言動の注意と食事の節制を『易経』から紹介しましたが、多すぎると災いを招くから、

「負い且つ乗り、冠(あだ)の至るを致す」(雷水解)

【意味】
 荷物を背負い、馬車に乗り、強盗に襲われる、という意味。これは実力のない者が分不相応な高い身分に就くことに喩えられる。

(逆に)分に過ぎた地位にいることは、自分から災難を招くようなものだと教えている。
(以上、『易経一日一言』7月14日の訓示より)

昨日の「謙」は、人の徳のもっと高いものとの教えでしたが、常に自らを鍛えて高い志を持って日々を過ごし、そこに至らないことを自覚して謙虚さを忘れず、人と接することが、見方を変えれば周りから誹謗中傷、妬みを避ける防御となるのかもしれません。

周りの反応も、実は本人から出たものであることを忘れてはいけない。


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Posted by ノグチ(noguchi) at 12:53│Comments(0)故事、名言、訓示、スピーチ
 
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