2010年12月16日

老化は何で気付くか、気付かないか

老化は何で気付くか、気付かないか

 逆に老人(老化)は、若さと同じで、年齢ではないと言えます。自分の不満は、周りの性と言い続ける若者、生活の苦しさを夫、あるいは妻の行動に注文を付ける人、安定志向、逆に無関心の人が増えているようにも思います。
 曽野綾子さんの言葉を集めた「善人は、なぜまわりの人を不幸にするのか(救心録)」の一節に次の言葉があります。

「年寄りになると、誰それは私の心がわかっているとか、誰それは私の見方だとか、幼稚な表現をするようになる。気合った仲というのはあるが、それは相手が正しい人だから好くのではない。なんとなく物の感じ方、おろかしさ、性質、趣味などにているから仲よしになのである。味方だから受け入れ、自分を非難するようになったら拒否する、という形に思考形態が変わってきたら、老化がかなり進んでいると、みずから自覚したい」
 (以上、曽野綾子「救心録」より)

 鋭い感覚だと思います。果たして、私自身、曽野さんの言われるように、自分で自覚できるだろうか、自分の変化を自覚できなくなることが老化なのかもしれない。


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Posted by ノグチ(noguchi) at 10:35│Comments(0)故事、名言、訓示、スピーチ
 
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