2011年04月02日

政治を司るものは、国民の幸せのため全知全能を使って欲しい

(統一地方選)政治を司るものは、国民の幸せのため全知全能を使って欲しい

 今日から、統一地方選挙である。被災地域は、選挙延期が決まったが、他の地方自治体は、予定通りに行われる。首都決戦、地域政党と話題は多いが、この国難に何を訴えるか、とても重要な候補者の「公約」が問われると思います。
 明治の元勲西郷隆盛の訓示があります。

「命もいらず、名もいらず、官位も金もいらぬ人は、仕末に困るもの也。此の仕末に困る人ならでは、艱難を共にして国家の大業な成し得られぬなり」-西郷隆盛-

文明国を目指し、先端技術を磨き続けて来た日本に、大きな試練が来ている今、リーダーの存在感が増しています。

 また、被災地では懸命の努力が続けられています。今朝にニュースで、避難場所で地域からもらった教材で勉強する高校生の姿がありました。死の恐怖を味わった経験の中でも、前向きに生きようとする姿に、熱くなるものを感じます。
 イギリスの哲学者ホップスの言葉に次に一節があります。

「人々を平和にむかわせる諸情念は、死への恐怖であり、快適な生活に必要なものごとへの意欲であり、かれらの勤労によってそれを獲得する希望である」-ホップス(哲学者)-

希望を持つこと、それに向け現状の中から、手立てを見つけ、懸命に努力することからしか、何も始まらない。勝海舟も「今の現状から考える」ことを龍馬たちに教示したと言われます。

 厳しい環境がだからこそ、人は鍛えられ、やさしさが育つと思います。国難の時、国も地方も、政治を司るものは、立場とか、地位とかに拘らず、国民の幸せ、平和の実現すべく、全知全能を使い、取り組んで欲しい。
 これは、私自身も胆に銘じ、日々行動することが必要と思いっています。

*参考資料:岩波文庫「ことばの贈物」


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Posted by ノグチ(noguchi) at 00:17│Comments(0)故事、名言、訓示、スピーチ
 
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