2011年12月24日

過去に未練を持たない、未来に気を揉まない

過去に未練を持たない、未来に気を揉まない

 今日は、午前は御船町長と意見を交わし、昼食時間には、建築の見積もり用の図面作り、建設会社に図面渡しをしたのですが、1社明日の予定だったのが、今日に打ち合わせができ、加えて熊本市役所の用事まで済みました。私は、もし明日の予定で今日出来そうな可能性のあるものは、逐次連絡を取り、今日出来るのであれば、今日し終るようにしています。そうすることで、明日に時間のゆとりが生まれます。何か得した気分になります。
 ただ、上手く行かずに、今日の予定が、明日にどうしてもずれることも多々あります。それは、悔やんでも相手のあることなので、合わせるしかありません。

 佐藤一斎の『言志四録』に、次のような教示があります。

(『言志晩録』175条)
心は現在なるを要す。
事未だ来らざるに、迎うべからず。
事既に往けるに、追うべからず。
わずかに追いわずかに迎うとも、すなわちこれ放心なり。

(現代語訳)
 時間は時々刻々とうつりかわるが、自分の心は「現在」に据えておかなければならない。時期が到来していないものを迎えるのことは不可能だし、また過ぎ去って行ってしまったものを追いかけても追いつけない。
 少しでも過去のことに未練を持って追いかけたり、まだやっても来ないものに気を揉んだりするのは、「心の不在」を示すものである。(略)

 今までの事を悔やんでも歴史は変わらない。また未来、どんな幸運、どんな不幸があるか分からないが、それを考えても仕方がない。要は、今目の前の問題に、懸命に取り組むしか、方法が無いし、そこをクリアしないと、次のステップに進めません。現実の積み上げしか、歴史は作れないと思います。

 要は、過去に未練を持たない、未来に気を揉まない事が大事なようです。私は、まだまだその域に至っていませんが、日々の精進しか、そこへ至ることもできません。くよくよせず、明るく元気に生き抜きことが大事と思います。


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Posted by ノグチ(noguchi) at 17:45│Comments(0)故事、名言、訓示、スピーチ
 
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