2007年11月21日

修己治人、(儒教の)大学の講話

修己治人、(儒教の)大学の講話

 今日は、中国古典輪読会の100回記念講演会があった。講師は、熊本日々新聞社の元論説委員長でした。中国古典に造詣が深く、儒学の「大学」の講和があった。

 孔子、孟子の教え「儒教」の本質は何か問うと返って来るのが、「修己治人」の文言です。意味は、修己(徳を高める)

 修己:個人の修養を意味する、修身と言っても良い。信頼される
  社会人として世の中に立っていくために必要。この修養は
  人から強要されるものでなく、自分で磨いていこうとする
  自覚的な努力なくして成り立たない。
 
 徳を高める:能力と人格の両面にわたって自分を磨くことが望ま
  れるのであるが、儒教は人格面の陶治(とうや)に力点が    置かれている。

 治人:民衆の思いをまとめる仕事「政治」


大学の道とは、三つの骨子でできている。

第一:人間は、天から授かった立派な徳を持っている。だが、せっ
   かくの徳も人欲(様々な欲望)で、くもらされてしまうか
    ら、常に磨いておかないといけない。

第二:自分を磨いたら、周りに伝えることに努めなければならな
   い、自分だけが良しとして終わることはいけない。

第三:そういう努力を常に継続し、最高のレベルに保つことに努め
   る姿勢が必要。

 大学の教えの三綱領の趣旨です。孔子、孟子の教えの本質は、三つの理念です。己を修めることは、今までいくつも偉人の言葉で学んで来ましたが、人の生き様の基本は、2500年を越えた今も同じと言う講和に改めて古典に学ぶ意味を知りました。

 人間(大人)の意味は、世に役に立つ人の資質「修己治人」の意識を常に持ち続けることだと思った、今日の中国古典輪読会の講和でした。自分の日々の生業に対して、知識と行動をどう一致させて行くかが大事と思いました。

 今日の余談で、王陽明の学問的功績の話が出たのですが、陽明学の学問の昇華は日本で積み上げられ、明治維新を作った「武士道」につながっていると話がありました。

 



Posted by ノグチ(noguchi) at 21:06│Comments(0)
 
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