2008年02月05日

渦中に居ると見極め難い。いつまでも続く繁栄はない。

渦中に居ると見極め難い。いつまでも続く繁栄はない。


 最近、スケジュールが詰まり、容量の悪さを感じるのですが、こんな時こそ先人たちの訓示を読む機会を増やさないとと思います。昨年、夏に読んだ文章とは思いますが、半年振りに年度末の多忙時期だからこそ思い出す言葉と思います。


「めでたさも 中くらいなり おらが春」(小林一茶)

この句の「中くらい(中庸)」が、理想なのかもしれない。あまり求めすぎると精神衛生い良くないし、結果も良くない。


「福は禍なきより大なるはなし。禍は福を求むるより大なるはなし」(呻吟語)
注釈:不幸の無いことが、何よりも大きな幸せである。幸せを手に入れようとあくせくするのが、何よりも大きな不幸である。」


「減らすことを考えないで増やすことばかり考えている人間は、まったくこの人生をがんじがらめに縛っているようなもの」(菜根譚)


「愚者はただ其の極まるを楽しみ、知者は先ず其の返らんことを懼(おそ)れる」(呻吟語)

 ただし、ピークの時がいつ来てるのか、渦中に居ると見極め難い。かりに気づいても、それを認めにくいのが人情である。


 繁栄にしても然りである。いつまでも続く繁栄はない。やがてピークの時期を迎え、そして衰退に転じて行く。イギリスの繁栄は百年、アメリカの繁栄は五十年、日本の繁栄が 二十年続いたのは、良きことを享けとめた方が良い。

 呻吟語の作者・呂新吾に言わせると、とうにピークは過ぎたのに、あいかわらずふやけた顔をして遊び歩いているのは、最も難しい愚人と言うことだそうです。
 謙虚に、自分はどうか、横から、後ろから、上から、眺めるゆとりを持つことが、今の社会人に必要なのかも知れません。



Posted by ノグチ(noguchi) at 23:14│Comments(0)
 
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