2008年02月28日

しごかれてこそ「本物」になる

しごかれてこそ「本物」になる
~人格と才能は、艱難辛苦の中で磨かれる ~


「説慧術知(とくけいじゅつち)ある者は恒に疢疾(ちんしつ)に存す」(孟子)


日々、様々な出来事が起き、振り回されることを感じます。その解決に日々走り回っているように思います。しかし、その事件・出来事に対応する苦労が、知恵や人格、更には信用を培って行くと考えています。

東京電力の社長の故松永安左衛門氏の一言があります。

「企業のトップとなるには三つの苦労をしなければならない。
 一つは重病、一つは投獄、一つは浪人、もしくは左遷である。」

 常々、若い財界人に向かって、語ったといいます。上記は、受験勉強ではないですが、松永安左衛門氏が、人生の中で経験したことだそうで、人は困難の中でしごかれて本物になると言う訓示と思います。

 また、孟子の教えにも苦難を乗り越えて、会得することが人を成長させるとあります。

「説慧術知(とくけいじゅつち)ある者は恒に疢疾(ちんしつ)に存す」

 「徳慧」とは、立派な人格、「術知」とは、すばらしい才能。「疢疾」は、艱難(かんなん)。立派な人格とすばらしい才能を併せ持った人物というのは、艱難辛苦のなかで磨かれて来るのだという意味になります。

 でも中には、「疢疾」に押しつぶされる者も多いから、楽観はできません。できれば、「疢疾」を肥やしにし、自分を成長させて行くように心掛けたいものです。
 つまり、恵まれた環境の中で、苦労も知らずに育つのは、人格形成の上から言うと、あまりプラスにはならないという教えと理解しました。

 もし現在、きびしい環境にある人は、将来に備え勉強していると思って、懸命に努力を続けると、人間力がもう一段上がる。厳しさの中でも、志を持ち、常に前向きに問題を処理して行くことだと思います。

 松永安左衛門氏の教えは、苦難を乗り越える度に、人物に磨きがかかり、人物として輝きが増して行くと言うものだと考えました。



Posted by ノグチ(noguchi) at 21:53│Comments(2)
この記事へのコメント
初めまして。
子供は宇土の論語教室に楽しく通ってます。
いつも、何かひとつでいいから、覚えてきて教えてね。
と言って送り出します。
すると、3回目あたりから1文だけ言ってくれるようになり私たちも楽しみにまってます。それにすこ~し賢くなったように見えたものでした。
この前は、ノートに書いてきました。私も家族も読めなかったのに、
読んでくれました。
今はわからなくてもいつかもっと大人になったとき、
心の支えになるんでしょうね。
「明日、ロンゴに行くんだよ。」と言って眠りました。
やっぱり、楽しみにしてるんですね。
Posted by カレリアン at 2008年02月28日 23:02
書き込みありがとうございます。

年度末、キッズサッカー大会等で、ここ2月論語教室に参加できてませんが、来月からまた毎月参加します。

これからも、宇土親子論語教室をよろしくお願いします。
Posted by ノグチノグチ at 2008年03月03日 03:16
 
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