2008年03月23日

これから求められるのは人間力

これから求められるのは人間力

数日前から、さわやか長寿財団の堀田力氏が書かれた「人間力の育て方」を、途切れ途切れに時間を見つけて、読んでいます。その中にハッとする現代の人間観察調査から、次のような現代の人間像が報告されていました。


(本文より)

・「困った若者」七人衆

① 指示待ち人間
 指示されたことは、完璧にしようとするが、自分で考え事を起こさない。

② 責任回避人間
 ルーティーン(決まった日常業務)の仕事はするが、少し新しい仕事などに腰が引ける。何かにつけ、言い訳ばかりして、取り組まない。

③ アラ捜し人間
 会議などで、自分に関したことには沈黙だが、人の仕事になると真っ先に手をあげ、たいした問題でもない数字について意見を言う。

④ 自己中心人間
 説明は必要ないと思いますが、色々な場面で見かけることがあります。

⑤ 付和雷同人間
 周りに流行やファッションと違うことがいけないとことと、皆同じでないと気がすまない。

⑥ 虚無人間
 かつて三無主義:無気力、無関心、無感動と言われていましたが、最近は、無理解、無表情、無道徳、無趣味、・・・

⑦ 連絡待ち人間
 携帯の普及で、情報機器に(気持ちが)つながれ、メール待ち、電話待ちのつながり症候群というか、メールに即反応していないと不安な人。(中略)


 戦後のエリート志向と横並びの教育と、少子化による兄弟間、地域間での子どもが群れとして遊び、学ぶ環境がなくなり、問題にぶつかり考える能力が身に着かない環境が現代とも書かれています。

 どこかの保育園では、徒競走では「お手手つないで一緒にゴール?」これでは、個性を伸ばす教育の目が、幼児期から摘み取られているように思います。寝る意外、けん命(命がけ)に汗して遊ぶ子どもが本来の姿ではないかと思います。

 みなさんも感じられていると思いますが、個人個人がその特性を見つけ、意欲を持って生きることを示唆するのは、かつては親や地域の先輩が教えて来たように思いますが、その親の人間力が、戦後教育の変化がないままに今に至り、右往左往しているのが現実かもしれません。

 堀田氏は、21世紀の日本に必要な人物を次のような能力と定義されています。

(本文より)

「これから求められるのは人間力」

一、生きることが楽しく、活気にあふれ、難しい課題に出あってもこれに前向きに取り組む、自助の意欲と行動力あふれた人

二、自分で目標を立てることが出来る人

三、目の前の状況を自分の眼で正しく認識し、全身するために何が問題かを把握できる人

四、人を大切にし、その気持ちを理解し、人と協調し、助け合う共助の意欲あふれた人

 こういう人材が必要なのは、成熟段階に入った日本では、もはやモデルとする国はなく、自分たちの目で、非常に多様な心の豊かさに対応するニーズを把握し、自分たちの頭でそれにどう対応して行くかを考え、共鳴する中間達とともにそれを実現していかなければならない。(中略)
 
 現状のような、知識詰め込み教育では、変化の激しい社会の中で、対応(工夫)して生きていく術を身に付けるのは、難しいと堀田氏はしています。
 みなさんの周りの若者、上司、地域の人々は、いかがでしょうか?

 都市も田舎も、そう変わりない風景があるように感じます。

教育再生の方向を間違わないように、「ここのままではおかしくなる」と感じている人が、色々な人と、色々なところで発言する事が必要な気がしています。

*参考資料:堀田力著「『人間力』の育て方」より



Posted by ノグチ(noguchi) at 21:44│Comments(0)
 
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