2008年03月30日
(本に感動)子育ての基本は、子どもの存在を肯定すること
(本に感動)子育ての基本は、子どもの存在を肯定すること(堀田力)
久々に本を読み、感動しました。本文の説明をしません。
さわやか長寿財団 理事長 堀田 力(つとむ)氏の著書、
『「人間力」の育て方』より
(本文より)
おわりに-子育ての基本の基本
教育、あるいは子育ての基本の基本はなんでしょうか。
それは、その子どもの存在を肯定することです。
本書で、子育ては子どもを自立させるために行い、教育は子どもの人間力を育てるために行うと述べましたが、子どもが自立への意思をもち、人間力をつけようという意欲をもつためには、子ども自身が、自分を大切に思っていなければなりません。自分をどうでもよいと思っているような子が、自立の意思をもったり、学ぶ意欲をもったり、人を助けようとしたりするはずがありません。
だから、教育や子育てが成功するためにの基本中の基本の条件は、子どもの自尊感情です。私の言葉では、「自己存在の肯定」です。
子どもが自尊感情をもつには、その子どもの存在を親やまわりの者が愛情をもって肯定することが必要です。
それによって、その子は、自分が受け入れらているという安心感をもち、人を信頼し、人との交流を喜び、人にほめられたことに誇りをと自信を持つようになります。そして、人に認められて、喜ばれる快感を求めて、さらに自分の長所を伸ばす努力をし、人に疎まれる欠点を是正いようとします。
このようにして、自助と共助の力、つまり人間力を自ら高めていくのです。
例えば、ある重度障害者は、からかわれることで絶望し、親をうらみ、養護学校にも行かず、生きる意欲を喪失しましたが、偶然、自分に絵を描く才能があることに気づき、それに熱中するようになりました。その絵を大人たちがほめたところから意欲が回復し、就学もするし、親に感謝する素直さを取り戻しました。存在の肯定、自尊感情は、このように生きる基本です。
これがない教育は、苦役を強いるものといっていいでしょう。
実際、こどもは、信じられないほどすばらしい存在です。
八歳で、ガンで亡くなった森下重信君の話をしましょう。
彼は六歳で発病し、横浜の病院に入院し、いろいろ治療をうけましたが、転移が止まりません。
七歳の時、骨髄液を採取してこれを患部に注入する手術が再度必要になりました。母親の純子さんが、
「治療を止めれば二、三ヶ月の命、治療をしても半年の命だよ。辛い治療だけど頑張れるよね」と言うと、重信君は「絶対頑張る。生きるためだったらなんでもする。せめてあと15年でいいから生きたい」と言って手術を受けました。
脊髄液採取は、大人でも耐えがたい激痛をともないます。純子さんが、手術を終えた重信君の姿を見て大泣きした時には、重信君が純子さんの頭を撫でながら、「(手術を受けたのが)ママでなくて、よかった」と言ったそうです。
*(森下純子著『ママでなくてよかったよ』比良出版より要約)
七歳で、自分の痛みにけなげに耐え、お母さんのことをこんなに案じることができるのです。
こどものやさしい心を、信じたいと思います。
子どもの育つ力を信じる思いを、私のつたない詩に託して、本書を結びたいと思います。お読みいただき、ありがとうございました。
「子どもは未来を求めている」
子どもたちは 未来を求めている
子どもたちは 希望にあふれている
子どもたちは 愛を求めている
そして
子どもたちは 役に立ちたがっている
それが 子どもの 育つ力
私たちは 子供たちが 自分たちの力で
思いっきり育っていくのを 手伝おう
邪魔をしないで 歪めないで
彼らが 自分で考え 自分で感じ
いろんな人と交わりながら
学んでいくのを手伝おう
私達の未来のために
~堀田 力~
*引用資料:堀田力著『「人間力」の育て方』より
<以前の日記>
・ガソリン税廃止、次は環境目的税。国の仕組みが少しづつ変化
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=760174248&owner_id=2182841
・日本は自然エネルギー資源国ですが、現実は原子力発電大国です。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=759447769&owner_id=2182841
久々に本を読み、感動しました。本文の説明をしません。
さわやか長寿財団 理事長 堀田 力(つとむ)氏の著書、
『「人間力」の育て方』より
(本文より)
おわりに-子育ての基本の基本
教育、あるいは子育ての基本の基本はなんでしょうか。
それは、その子どもの存在を肯定することです。
本書で、子育ては子どもを自立させるために行い、教育は子どもの人間力を育てるために行うと述べましたが、子どもが自立への意思をもち、人間力をつけようという意欲をもつためには、子ども自身が、自分を大切に思っていなければなりません。自分をどうでもよいと思っているような子が、自立の意思をもったり、学ぶ意欲をもったり、人を助けようとしたりするはずがありません。
だから、教育や子育てが成功するためにの基本中の基本の条件は、子どもの自尊感情です。私の言葉では、「自己存在の肯定」です。
子どもが自尊感情をもつには、その子どもの存在を親やまわりの者が愛情をもって肯定することが必要です。
それによって、その子は、自分が受け入れらているという安心感をもち、人を信頼し、人との交流を喜び、人にほめられたことに誇りをと自信を持つようになります。そして、人に認められて、喜ばれる快感を求めて、さらに自分の長所を伸ばす努力をし、人に疎まれる欠点を是正いようとします。
このようにして、自助と共助の力、つまり人間力を自ら高めていくのです。
例えば、ある重度障害者は、からかわれることで絶望し、親をうらみ、養護学校にも行かず、生きる意欲を喪失しましたが、偶然、自分に絵を描く才能があることに気づき、それに熱中するようになりました。その絵を大人たちがほめたところから意欲が回復し、就学もするし、親に感謝する素直さを取り戻しました。存在の肯定、自尊感情は、このように生きる基本です。
これがない教育は、苦役を強いるものといっていいでしょう。
実際、こどもは、信じられないほどすばらしい存在です。
八歳で、ガンで亡くなった森下重信君の話をしましょう。
彼は六歳で発病し、横浜の病院に入院し、いろいろ治療をうけましたが、転移が止まりません。
七歳の時、骨髄液を採取してこれを患部に注入する手術が再度必要になりました。母親の純子さんが、
「治療を止めれば二、三ヶ月の命、治療をしても半年の命だよ。辛い治療だけど頑張れるよね」と言うと、重信君は「絶対頑張る。生きるためだったらなんでもする。せめてあと15年でいいから生きたい」と言って手術を受けました。
脊髄液採取は、大人でも耐えがたい激痛をともないます。純子さんが、手術を終えた重信君の姿を見て大泣きした時には、重信君が純子さんの頭を撫でながら、「(手術を受けたのが)ママでなくて、よかった」と言ったそうです。
*(森下純子著『ママでなくてよかったよ』比良出版より要約)
七歳で、自分の痛みにけなげに耐え、お母さんのことをこんなに案じることができるのです。
こどものやさしい心を、信じたいと思います。
子どもの育つ力を信じる思いを、私のつたない詩に託して、本書を結びたいと思います。お読みいただき、ありがとうございました。
「子どもは未来を求めている」
子どもたちは 未来を求めている
子どもたちは 希望にあふれている
子どもたちは 愛を求めている
そして
子どもたちは 役に立ちたがっている
それが 子どもの 育つ力
私たちは 子供たちが 自分たちの力で
思いっきり育っていくのを 手伝おう
邪魔をしないで 歪めないで
彼らが 自分で考え 自分で感じ
いろんな人と交わりながら
学んでいくのを手伝おう
私達の未来のために
~堀田 力~
*引用資料:堀田力著『「人間力」の育て方』より
<以前の日記>
・ガソリン税廃止、次は環境目的税。国の仕組みが少しづつ変化
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=760174248&owner_id=2182841
・日本は自然エネルギー資源国ですが、現実は原子力発電大国です。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=759447769&owner_id=2182841
Posted by ノグチ(noguchi) at 17:42│Comments(0)