2013年09月18日

〈夜更かしと早起き〉余裕を持とう。意味と意義を考えて行動起こす。

〈夜更かしと早起き〉余裕を持とう。意味と意義を考えて行動起こす。

おはようございます。今朝は、ひんやりの朝で、ともても気持ちが良いですね。早起きは、三文の得(徳)とも言いますが、「春眠暁を覚えず」のことわざがあるように、なかなか早起きは、難しいものです。先人たちも、早起きの意義を唱えている。

昭和の東洋哲学者の安岡正篤先哲は、「余裕」というテーマの一節がある。そのまま転載します。
(以下、転載)

余裕 ーー 悠々と生きる

本当のことをする人ほど、物に拘(こだわ)ってはならぬ。どこかに閑日月、いわゆる余裕というものがなければならない。
一、早起き、静座、梅干茶を服す。
一、家人に対し、温言和容を失わず。
一、養心の書読み、養生の道を学ぶ。
一、老荘の良友に交わり、内外の時勢に通ず。
一、凡(すべ)て宿滞(体の中に物がたまった状態、心のわだかまり
なんでもないようでむずかしい、むずかしいようでなんでもない。
*閑日月:心にゆとりのあること。
(以上、安岡正篤著『こころに写す言葉』より)

先哲の教示は、簡単に語っているが、実行はなかなか難しい。自分の日々の行動を振り返ると、反省ばかりが先に立つ。なかなか凡人には、難しい課題(習慣)と思えます。

先哲は、日々の行動にも一つひとつに意味を持って動きなさいと訓示している。行動する前に、その言動の意味・意義考えて始める。安岡先生は、その行動を「最も人間らしい行為」と説き、次の解説を添えている。
(以下、転載)

「意味への意思」を持つことが、最も人間らしいことである。何を考え、何を行動するにも、意味・意義を考える。それでこそ人間である。生活・行動に意味・意義を感ずれば感ずるほど、感激し、感激を持つことが、その意味・意義を得ることの一番真剣で、情熱的なことである。
(以上、安岡正篤著『こころに写す言葉』より)

両方の教えも、思いつくままに動けば、後戻りも多い。「準備は慎重に、行動は俊敏に」もあれば、「早い者勝ち」の教えもある。これは時と場合の見極めが大事なようだ。いわゆる、TPO?ですか。

365日、全く同様の生活を営むことは、人間生活の中では、世の関わりを遮断すれば別だが、むずかしいことと思います。ならば、ゆとりを持ち、日々の行動に意味と意義を見つけて、生きなければと思います。

今日も、外で人と会うことが多い日程、意味と意義を考えて、行動に努めたいと思います。

*安岡正篤(やすおか まさひろ)
昭和を代表する陽明学、東洋政治哲学・人間学権威。また、政財界のリーダーの精神的支柱として指導的役割を果たした。「平成」の元号の考案者としても知られている。


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Posted by ノグチ(noguchi) at 06:55│Comments(0)故事、名言、訓示、スピーチ
 
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