2014年02月15日

「貧すれば貪す」、厳しいからこそ成長するか。+「経綸」。

「貧すれば貪す」、厳しいからこそ成長するか。+「経綸」。

おはようございます。今朝は、大雪の予報の東日本地方、毎週末の雪は大変と思います。熊本も一昨日から、阿蘇では平地で30センチの大雪でした。

さて、今日はサッカーデイで、小学校6年は最後の大会、中学生は他地域から招待し、新チームの出来具合を見る大会が開催されます。寒いですが、熱い戦いが繰り広げられると思います。

さて、やっとソチ・オリンピックで、日本チームに金メダル第一号が生まれました。まだまだ可能性のある選手もいるので、期待が膨らみます。勝機は、様々な要因が重なり、導き出されます。自分の訓練の積み上げもありますが、相手の状況、会場の状態、それが、合致した時に最高の成果を生むのだと思います。


昨日の二日市での意見交換の中で、永淵道彦先生からいただいた『易経』の資料に、「経綸(けいりん)」なる言葉で、事を起こす時の二つの要素を説いてありました。


君子をもって経綸す。

「経綸」は、国家の秩序を整え、治めること。「経」は織物の機を織る縦糸で、横糸は緯。「綸」は、機を織っていく最初に糸をピンと張って整えること。
国づくりだけでなく、起業にしても、新生の時は混乱する。治め整えるためには、まずは縦糸となる大綱、おおよその枠組みを決めなくてはいけない。
それから、横糸を細目にわたって織って整えていく。これこそシステムづくりの原点である。
(以上、『水雷屯』より)


羽生選手は、東日本大震災では練習会場が被害を受け、とても厳しい状況の中で、練習を行っていました。あれから3年、努力を重ねて大輪の花を咲かせました。オリンピックに出るという強い意志が「縦糸」、コーチ陣や練習環境を細かく整えるのが「横糸」、そのシステムの中で懸命に努力を続けてきました。素晴らしいと思います。

昨日の意見交換の中で記憶に残る言葉が、「貧すれば貪す」でした。安穏の中に居ては、意欲は湧かない。羽生選手は、3年前は練習会場がないので、様々な大会に出ることで練習をしたと聞いたことがあります。正に「貧すれば貪す」。限りある条件の中でいかに成長するか、心がけ一つと思いました。

オリンピックに出場している選手は、みなさん様々な人生の障壁を乗り越えて出場していると思います。オリンピックで応援をしたくなるのは、そんな人生を自分と照らし合わせて思うのかもしれません。


同じカテゴリー(故事、名言、訓示、スピーチ)の記事画像
「他はこれ吾にあらず」最後に報いを受けることができるのは行なった人です。
同じカテゴリー(故事、名言、訓示、スピーチ)の記事
 自ら矜(ほこ)らず、故に長たり(老子二十二章)〜いばっている人は孤立する〜 (2025-04-01 21:59)
 「事上磨錬」(じじょうまれん)という言葉〜陽明学〜 (2025-03-02 07:08)
 <平和な世の中>お辞儀は無抵抗を示す姿、握手は武器を確認する行為だった。〜境野勝悟『老子・荘子の言葉100選』〜 (2024-11-26 11:03)
 常を知らざれば、妄(みだり)に作(な)して凶なり。〜『老子』十六章〜 (2024-10-29 06:45)
 「人は誰もが、大河の一滴である」〜五木寛之著『死の教科書ー心が晴れる48のヒントー』〜 (2024-10-16 10:02)
 本来"リベラリズム"で大事なのが人間の心なのです。〜宇沢弘文著『人間の経済学』〜 (2024-09-30 19:50)

Posted by ノグチ(noguchi) at 06:24│Comments(0)故事、名言、訓示、スピーチ
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。