2009年03月07日

小才と大才(小人と君子?)

小才と大才(小人と君子?)

 安岡正篤先生の「一日一言」に、凡人でもしっかり自分を鍛えれば、いっぱしの人物になれるという教示があった。短いので、全文を紹介します。

(本文)
 小才が利くと、それで好い気になって、大才にならぬ。
 結局は、「策士・策に倒る」ということになってしまう。
 むしろどちらかというと愚、少々頭も悪く、小才も利かぬような人間の方が、根が真面目なだけに、修養努力して大人物になることが多い。
 あいつは少し馬鹿だと言われる人間が、賢いなどと言われる人間の企て及ばぬ人物になる。
(以上、「一日一言」より)

 私みたいな人間には、励ましの言葉に聞こえます。今、関わっている横井小楠生誕200年の顕彰事業の中で、小楠が後世へ残した有名が漢詩があります。冒頭は、大義とか、富国強兵とか、国家の行く末を教示したテーマですが、漢詩の最後の言葉が印象の残っています。

「君子の道は身を修むるにあり」

どんなに大きな提言をしても、要は、本人自身の人物が大事と言う教えと思います。

 小楠自身、酒席で二度失態をしでかし、謹慎、蟄居の経験を持つ人物で、自分の経験からも出た言葉と思いますが、先人の教えはこの年になり、色々な(人々の)風景を見てくる中で、示唆のある深い教えと思います。

 自分は、鈍才と思い、諦めず日々知識を広げ、人物の出会い、修養を怠らないことが大事なのかもしれません。

 今日は、熊本市西南部の歴史散策ツアーに参加します。宮本武蔵が「五輪の書」をしたためた霊巌堂、五百羅漢、川尻の酒蔵、午後は歴史シンポジムにも参加します。
 足下の歴史から、自分の居る地域を考える事も大事かなと思い、1日楽しみながら学んで来たいと思います。  


Posted by ノグチ(noguchi) at 08:41Comments(1)安岡正篤語録