2010年01月17日

君主と民衆が調和したところに、賢人の仕事はない

君主と民衆が調和したところに、賢人の仕事はない

「天下害なければ、聖人と雖(いえど)も、才施す所無し。上下和同せば、賢者有りと雖も、功立つる所無し。故に曰く、時異なれば事異なる」(東方朔著『答客難』-前漢-

(意味)
 天下に乱れるところがないときには、いくら聖人が現れたとしても、その才能や手腕を振るうことはできない。また、君主と民衆が和同して争うようなことがないときには、いくら賢人が現れたとしても、手柄を立てることはできない。

 なるほどと思う教示と思います。
これは、チャンスをどう呼び込むかで、働く場もできる意味とも取れます。
 では、どんな人がそのチャンスを掴み、逆に逃すのか。

「あの人が徳があって、決して自分の利益を口にだしません。無欲の人なので役職を頼まれて忙しいのに、よく人の面倒を見てくれます」
 という話を耳にする。こういう徳の備わった人は、自分の利益のために他人を利用するような心がないから、周りは安心して付き合おうとする。したがって好機もまた次々とやってくるから、その好機もまた他人のために活用できる。

所謂、「天地人」:天の時、地の利、人の和。

「時というものは、機というものの連続である。だから、時というものをとらえようと思うなら機をとらえなければならない。これは一度逃してしまえばなかなか始末におえないののである。」(安岡正篤著『運命を創る』)

 機は、チャンスの意味。状況をどうとらえるか、見識が日々問われていると思います。  


Posted by ノグチ(noguchi) at 13:48Comments(0)リーダーの名言