2009年06月08日

「どちらでも同じではないか」と考える(朝三暮四)

「どちらでも同じではないか」と考える(朝三暮四)


 ある猿回しが、たくさんの猿を飼っていた。かれは、ある朝、猿たちに話をかけた。
「お前たちのえさに、トチの実をあげたい。朝三つ、夕方四つ、配りたいと思うが、どうか」
これを聞いた猿たちは、配り方が面白くないと、ギャーギャー騒いだ。そこで猿回しは、
「ああ、わかった、わかった、静かにしなさい。では、朝四つ、夕方は三つやろうじゃないか」
と、いったところ、猿たちは大喜びした。

 一日にもらうトチの実は同じであることに気づかないので、朝三暮四と、朝四暮三のどちらかを「いい判断」として、一つをつまみあげようとするから、紛争が起こってしまう。 どちらでもよいではないか、どちらでも同じではないか。と考えれば、争いごとは起きない。(中略)
(引用、「道元『禅』の言葉」)


 目先のことに捉われてばかりいると、長期のことを考えることができない。長い戦力と日々の行動を、両方視野に入れて物事考えると、案外、どちらでも良いこと、どちらでも変わらないことが、多いことに気づく。
 猿たちは、朝食べるトチの実をたくさんもらった方が、得な気になっただと思います。

・21世紀の世界
 世界の国々が、化石燃料に集中する時代、第二次世界大戦の悲劇が起こりました。
 21世紀は、再生エネルギーの時代と言われます。自国で賄える自然エネルギー、再生エネルギーをどう確保するか、国家存亡の岐路がもう来てるように思います。

*参考資料:道元「禅」の言葉


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Posted by ノグチ(noguchi) at 10:40│Comments(1)道元「禅」の言葉
この記事へのコメント
食糧難の時代の話である。

 今はそれは遠い時代となった。

 一番おいしいものを最初に食べるか 最後に食べるかという話があった。

 今はそんなことを考える時代でない。

 私は時代遅れの人間らしい

 ふむ

 Ichiro
Posted by Ichiro at 2009年06月08日 22:21
 
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