2019年10月25日
<夜郎自大>小人物ほどつまらぬ実力を誇示したがる。〜「自」と「大」を重ねると臭(くさい)の文字になる。〜
<夜郎自大>大人物は決して尊大ぶらない。逆に、小人物ほどつまらぬ実力を誇示したがる。〜「自」と「大」を重ねると臭(くさい)の文字になる。〜
朝から意味不明な諺の話しですが、説明を詳しくしている本から、
(以下、『中国人の発想80の知恵』から)
「自大」というのは、自分で自分をえらい人間だと思って尊大ぶること、そうなると「臭」つまり臭気プンプンとして鼻もちならないというのが、この諺の意味である。中国人ならずとも、そんな人のお相手はごめんこうむりたいものだ。(中略)
そうですね、こんな輩とはお付き合いはしたくない。また、次のエピソードも紹介されています。後漢の光武帝と地方国家の蜀(しょく)の公孫述(こうそんじゅ)の人物比較の話です。
(以下、本より抜粋)
ある地方豪族の将軍は、蜀の王である公孫述の昔馴染が、どんな人物になったか確認しに行った。ところが、護衛兵が厳然と威儀を正し、実によそよそしい迎え方だった。随行の部下に「外面ばかり飾りたてて、ごたいそうなものだな」と感想を述べた。
その後に、豪族の王の親書を携え、後漢の光武帝を訪ねた。控えの間で待つほどもなく、光武帝は自ら回廊をつたって迎えに出てきた。ニコニコ笑いながら声をかけてくるではないか。
「やあ、貴公の噂はかねてから聞いておるぞ」
それを聞き深々と頭を垂れた。
「陛下は、刺客とも知れぬ初対面のこのわたくしに、かくも気軽にお会いくださいました。なぜでしょうか」
「いや、いや、貴公は刺客などではあるまい」
そういって、光武帝はカラカラ笑ったという。(中略)
公孫述と光武帝の対応の違い、小物ほど尊大な態度を取るのは、昔も今も同じようです。この将軍は、すぐさまわが子を後漢の都やり光武帝に支えさせた。蜀の公孫述は、ほどなく光武帝に滅ぼされた。
冒頭の「夜郎自大」の諺は、『史記』にある話。漢王朝が中国全土を治めたころ、人もすまないような山奥の地域の豪族「夜郎」に、漢の使者が訪ねた。夜郎の王は使者に向かって、
「漢、我が大なるはいずれぞ」
と訪ねたという。(中略)
これを聞いた使者は、何も答えなかたようで、要は、呆れて言葉が出なかったのでは。
自と大を重ねると「臭(くさい)」となる。日本では、うさんくさい、の言葉も。狭い世界で誇示ばかりやっていると、うさんくさい、と煙たがれることを知らなければならない。
トップは常に動ける人、また社会変化を感じることのできる人を選びたいものです。
*参考資料:守谷洋著『中国人の発想80の知恵』
朝から意味不明な諺の話しですが、説明を詳しくしている本から、
(以下、『中国人の発想80の知恵』から)
「自大」というのは、自分で自分をえらい人間だと思って尊大ぶること、そうなると「臭」つまり臭気プンプンとして鼻もちならないというのが、この諺の意味である。中国人ならずとも、そんな人のお相手はごめんこうむりたいものだ。(中略)
そうですね、こんな輩とはお付き合いはしたくない。また、次のエピソードも紹介されています。後漢の光武帝と地方国家の蜀(しょく)の公孫述(こうそんじゅ)の人物比較の話です。
(以下、本より抜粋)
ある地方豪族の将軍は、蜀の王である公孫述の昔馴染が、どんな人物になったか確認しに行った。ところが、護衛兵が厳然と威儀を正し、実によそよそしい迎え方だった。随行の部下に「外面ばかり飾りたてて、ごたいそうなものだな」と感想を述べた。
その後に、豪族の王の親書を携え、後漢の光武帝を訪ねた。控えの間で待つほどもなく、光武帝は自ら回廊をつたって迎えに出てきた。ニコニコ笑いながら声をかけてくるではないか。
「やあ、貴公の噂はかねてから聞いておるぞ」
それを聞き深々と頭を垂れた。
「陛下は、刺客とも知れぬ初対面のこのわたくしに、かくも気軽にお会いくださいました。なぜでしょうか」
「いや、いや、貴公は刺客などではあるまい」
そういって、光武帝はカラカラ笑ったという。(中略)
公孫述と光武帝の対応の違い、小物ほど尊大な態度を取るのは、昔も今も同じようです。この将軍は、すぐさまわが子を後漢の都やり光武帝に支えさせた。蜀の公孫述は、ほどなく光武帝に滅ぼされた。
冒頭の「夜郎自大」の諺は、『史記』にある話。漢王朝が中国全土を治めたころ、人もすまないような山奥の地域の豪族「夜郎」に、漢の使者が訪ねた。夜郎の王は使者に向かって、
「漢、我が大なるはいずれぞ」
と訪ねたという。(中略)
これを聞いた使者は、何も答えなかたようで、要は、呆れて言葉が出なかったのでは。
自と大を重ねると「臭(くさい)」となる。日本では、うさんくさい、の言葉も。狭い世界で誇示ばかりやっていると、うさんくさい、と煙たがれることを知らなければならない。
トップは常に動ける人、また社会変化を感じることのできる人を選びたいものです。
*参考資料:守谷洋著『中国人の発想80の知恵』