2008年08月15日

道理は一歩も譲るな(菜根譚)

道理は一歩も譲るな(菜根譚)

(現代語訳)
 労せずして欲望がかなえられるからといって、うっかり手を出してはならない。いちど手を出せば、どんどん深みにはまりこむ。
 道理が貫けないからといって、少しでも後ろに退いてはならない。いちど退けば、どこまでも後退を余儀なくされる。

(解 説)
 欲望は抑え気味にし、道理はあくまでも貫くのだという。相手の勢いに押されて道理を引っ込めたのでは、みずからの存在を否定することにもなりかなねない。道理については筋を通して行動したい。

(感 想)
勝海舟がよく使ったと言われる『六然』の一節に、

『得意澹然』(トクイタンゼン)
 得意の時はともするとうきうきして浮薄(ふはく)になりがちだからつとめて淡々たるした態度を持するようにする。 
     
『失意泰然』
 失意のときも、ゆったりと落ち着いて取り乱したりしない。やせ我慢でもいいから、ゆったりと落ち着いていることである。

向風のときも、追い風のときも、問題は自分の心をしかり維持し、道理とは何か、欲望を押さえ、一時の潮流に流されないことも大事と思います。
「得意澹然、失意泰然」良きときも、悪きときも、自然体で過ごしたいものです。


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Posted by ノグチ(noguchi) at 08:18│Comments(0)菜根譚
 
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