2021年09月13日

家族団らんの中に道は実現している。〜『菜根譚』〜

家族団らんの中に道は実現している。〜『菜根譚』〜

来週の敬老会は、コロナ禍で2年続けて中止となった。高齢者は、ワクチン接種は済めど、"外出は控えて"の大号令が、年始からずっと続いている。

このコロナ禍で、家庭で過ごす時間が多くなった。家庭内で成長はあるのか、子どもの学びはできるか。

『菜根譚』に、以下の訓示学校ある。

(以下、本より)

家族団らんの中に道は実現している。

【訳文】
 家庭の中には一つの真実の仏がおり、日常生活の中にも一つの真実の道がある。すなわち、人間同士が、真心をもって仲よくし、にこやかな顔色にやさしい言葉を使うことにより、父母兄妹の間柄を、からだも気持ちもお互いに通じるようにさせたならば、息をととのえて気を養ったり、心を観察して特別な修行をして悟りを開くことよりもずっとまさっている。
(以上、『菜根譚』前集No.21)

やれ研修だ、やれセミナーだ、としゃかりきに、学ぶ人たちが多いが、足下の家庭に不和があれば、学びどころではない。

老若男女、高齢者も子どもも、和気藹々の家庭にこそ学びがある。

 四書五経の『礼記』に、官僚で学者の謝安が、妻に家庭教育について、「あなたは、子どもに何も教えない」と嫌みを言われた時に、謝安は「私は毎日教えている」と答えたとのこと。
 要は、親の生き方をそのものが、家庭教育そのものの教示と思います。

 かつての"親の背中"を見て育つ、コロナ禍だからこそ、自ら大人たちが、子どもたちに示すチャンスかもしれません。


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