2009年01月10日

人格向上には見識を深めよ(菜根譚)

人格向上には見識を深めよ(菜根譚)

(現代語訳)
 人格は、包容力が高まるにつれて向上し、包容力は見識が深まるにつれて高まる。
 人格を向上させようと思うなら、包容力を高め、包容力を高めようと思うなら見識を深めなければならない。

(解 説)
 人さまの欠点や過失を目くじら立てて咎めていたのでは、立派な人格と言えない。少々のことは大目に見てやりたいのだという。では、そういう包容力を身に付けるのに、なで見識が必要になるのか。見識とは物事の道理をよく心得ていることである。道理を心得ていれば、おのずから人さまに対して寛容にならざるを得ないということだろう。

(感 想)
 今日、虫の目、鳥の目の講話があった。虫に目は、足下から地域を見ること。鳥の目は、俯瞰的に地域の出来事を検証する事。

 実は、もう一つ「魚の目」のことを語った人がいた。この魚の目は、「潮目(時代の潮流)」を見きわめる(感じる)ことを説いているもので、なるほどを思いました。目先のことにとらわれていると、時代の流れを感じることが出来ない。

 特に、小さなグループ(交友関係)の視点では、社会の変化を感じることが出来ぬまま、倒産(頓挫)する事業体で居てしまい、変革を提案するわけでもなく、新事業を起こすわけでなく、魚の目が欠いた人生と言えます。

 時代の潮流こそが、人生の向上を助けると思い、果敢に挑戦する事こそ、見識と言えます。ただ、ここで論じる「包容力」には、多様な経験と先見性も含まれると思います。
 見識・包容力とは、学問を広く深く、学び続けるもので、行き着くところの無い「道」なのかも知れません。

*参考資料:守屋洋著「新釈 菜根譚」

<関連コミュ>
・菜根譚(さいこんたん)
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Posted by ノグチ(noguchi) at 01:04│Comments(0)菜根譚
 
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