2010年01月12日

人間関係、家族、親子、友人、教養、品格、・・・

人間関係、家族、親子、友人、教養、品格、・・・

 田辺聖子さんの言葉の魔術(話術)が大好きで、小説は読まないですが、エッセンスを好んで読んでいます。今日の言葉は、田辺さんの色々書物から、輝く言葉を集めた「女のおっさん、箴言集」から、いくつかを紹介します。
 色々、ご意見を頂けるとありがたいです。自分なりの、-タイトル- を付けてみました。

(以下、本文より転載)

-人間関係は、相互作用-
 ちょっと、引け目があるっていうのは、お互い、やさしくできるコツの一つみたいな気がする。(「星を撒く」)

-友こそ、宝-
 いい友達を持っている、いうのが、人間のいちばんのお手柄や、思うわ。(「どんぐりリボン」)

-教養とは、こだわりの文化を創る-
 親が子を愛するのは自然の本能かもしれないが、子どもが親に孝行するのは、人工的努力が要り、まして妻が夫に献身するのは、人為的努力が要る。してみると女は究極のところ、エサを運ぶことしか、男の価値を認めていない、これがごく自然な姿なのかもしれない。仲のいい夫と妻もいるとはいえ、そういう人々はどこか二十四孝のお手本の顔と共通している。人間の本能上、何らかの無理をしているのかもしれません。
「その無理というのが、人間の教養かもしれまへんな」
(「ああカモカのおっちゃん」)

-品格とは、自覚から生れる-
 下品な人が下品な服、下品な言葉遣い、下品な行動をつるのは、これは正しい選択であって下品ではない、という私の考えである。
下品な人が、身にそぐわない上品なものをつけているのは下品である。
そしてまた、上品な人が、その上品さを自分で知っているのは下品だという気がある。その反対に、下品な人が自分を下品さを気付いていることは上品である。
(「お気に入りの孤独」)

-知識と教養は違う。思いやりこそ教養なり-
 思いやりや人を喜ばせてやろうという気持ち、それが、人間の教養あるしるしではないかと思った。夫は一流の学校を出て知識人と思われ、いい会社に勤め、とりあえず人に出世してと思われて、人生は成功したようにみえるかもしれないが、かんじんの、いちばん身近にいる妻さえ、心楽しませることをしないのだ。
 そんな男が、なんのインテリ、なんの教養であろう。
 人生でいちばん大切にしないといけない人間に、どう思われているかということさえ分からないとは、何というぼんくらであろう。
(「不倫は家族常備薬」)

-既成概念が創造を阻害する-
 思い込みは、クリエート(創造)する人間の、いちばんの敵である。(「ダンスと空想」)
(以上、「女のおっさん、箴言集」より)


 みな、「うっ・・」、とくる言葉と思います。

 夫婦、家族、親子、この言葉が集められた項目は『人間』でした。人としてどう生きるか、一番大事な身近な家族こそ、私自身を評価し、応援している、とても大事な「人」なのかもしれません。

 今日の一日、家族への思いやりどんなことをしましたか?

 振り返る機会になればと思い、田辺聖子さんの言葉を並べてみました。

*参考資料:田辺聖子語録集「女のおっさん、箴言集」


同じカテゴリー(意見・異見)の記事画像
一般人が使う「先生」には2つの意味がある。「尊敬」か「からかいか」か?
男性社会は、男女共同参画条例を作るまでは熱心だが、その運用にはまったく関心が無い。
同じカテゴリー(意見・異見)の記事
 「人間から生きがいを奪うほど残酷なことはない。人間に生きがいを与えるほど大きな愛はない」〜神谷美恵子〜 (2024-10-18 23:01)
 <教育の中心は、人の道を教える>広域強盗事件。金まみれの人生の結末とは、どんなものか、歴史を学ばない人間の醜態と思う。 (2023-02-07 08:27)
 <田辺聖子風「教える」>幸福な人はむつかしいことを考えたがる。世間話、噂話、等々。〜『苺をつぶしながら』〜 (2022-05-06 06:39)
 <今日はゲーテ「結婚生活」>結婚生活とは、複雑に絡み合う、人間関係の実践そのもの。〜やっと発言する気持ちに!〜 (2021-06-02 16:17)
 いじめ(=集団づくり)はヒトとしての本能ですから、原理的には根絶できません。〜『不愉快なことには理由がある』より〜 (2019-12-12 09:33)
 「地域主権」各自が自分の地域の経済や民主主義を発展させていく責務を負うという考え方。 (2014-08-02 11:29)

Posted by ノグチ(noguchi) at 23:50│Comments(0)意見・異見
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。