2008年08月11日

「三徳」~言志四録~(佐藤一斎)

「三徳」~言志四録~(佐藤一斎)

(本文)
 智、仁は性なり。勇は気なり。配して以て三徳と為す。妙理(みょうり)なり。

(読 解)
 『論語』に「智者は惑わず、仁者は憂えず、勇者は懼れず」とあるが、その智慧と仁愛は人の生まれながらに備わっている本性であり、勇気は本性の働きから生ずる気である。 『中庸』では、これらを配合して達徳と称するが、これはなかなか玄妙な理を表している。

 *仏教では、慈悲、智慧、勇猛を三徳として、貧、怒る、愚痴を三毒と言っている。

(感 想)
 男女共同参画の女性の昇進で、色々な議論が有った。
 女性の役職の少なさは、「自信の足りなさ」「政策(企画)作りに若いころから携わっていない(お茶くみばかり)」「他の男の同僚が、昇進をまっている。」
 反面に、自殺者3万人(多くが男性)、嫁いびり等々、色々な要因が女性の職業の幅を狭めています。

 自分の徳(人を引きつける力)を磨くことに必要な「向上心」が欠落しているように思います。こつこつ準備をし、何時でも役を受けれる心構え、仲間づくり、そして多様な方の連携がしっかりしていれば、どんな職能でも受容できると先人も語っています。
 要は、「準備と挑戦心」「恒産無ければ、恒心無し」、・・・、その実践に要する人の3つの資質が「慈悲、智慧、勇猛」と仏教でも教えています。
 
人に必要な゛三徳゛を生き方の基本に必要な気がします。中年の反省と、若い人へのエールを思って書きました。


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Posted by ノグチ(noguchi) at 23:14│Comments(0)斉藤一斎「言志四録」
 
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