2010年12月05日

「博愛行仁」(孫文)、宮崎滔天-辛亥革命100年

「博愛行仁」(孫文)、宮崎滔天-辛亥革命100年

 昨日は、毎週の公民館講話で大牟田へ出かけました。「龍馬と政治」の第3回目、テーマは、「薩長同盟に学ぶ現代の政治情勢」でした。先週は、現代のアジア情勢で意見を交わした時、明確な答えを出せなかったので、緊張の講話でした。
 薩長への列強の脅威、薩長同盟、龍馬の情報元の人物の紹介、明治維新の薩長土肥の関係、等々を話して、現代の薩長同盟とはに移ると、参加者の顔つきが真剣になりました。
 尖閣諸島の漁船衝突、北朝鮮からの砲撃、内閣の揺れる発言、混沌とするアジア情勢は、国民の心も揺れ動かしていることをかんじました。しかし、こんな話題を全く知らない、興味のない国民がたくさんいます。若者に徴兵制の必要性を説く人もいる中、知ろうとしない国民、そのような教育をして来た日本国家だったから、このような政治家の存在感のなさがあるのかもしれません。

 第2次政界大戦から、ベトナム、アフガン、コソボ、湾岸戦争、イラク、等々、アメリカの関わった戦争があります。約10年ごとに起こっていて、これは色々な見方をする人がいて、昨日もその戦争の背景にある軍需産業の存在です。
 世界の中で、今後日本がどう動くか、何処と連携を汲み、何処と対峙するのか、EUがつながり、北米も南米も連携が進んでいます。アフリカ諸国の経済成長、東アジアの成長も著しい中で、日本の成さねばならない役割を、国民一人ひとりが考えることが重要と思います。
 
 今から100年前、中国を大きく揺るがした政治抗争「辛亥革命」がありました。その抗争に、日本の若い志士たちが参加しました。その一人、宮崎滔天(民蔵)の生家を、大牟田の帰りに寄り、ゆっくり見学をして来ました。宮崎四兄弟は、日本の自由民権運動の中で活躍した明治の志士と思います。
 特に、末弟の宮崎民蔵(後の滔天)は、孫文を助け、中華民国成立の立役者の一人として高く評価されています。宮崎兄弟の出身地の荒尾市では、来年辛亥革命100年を記念して、催しが企画されているようです。

 展示の資料を見て、荒尾市が作った高校ビデオを見ました。心を引いた二つの言葉があります。一つが、
「理想は実行に移さないと夢想に終わる」(滔天)
もう一つが、
「博愛行仁」(孫文)
の額がありました。これは、孫文が宮崎民蔵(滔天)に贈ったものです。理想は実行してこそ意味がある、孫文の政治理念が「博愛」「行仁」とは、はじめて知りました。孔子の教えを学んだように思います。
  


Posted by ノグチ(noguchi) at 17:04Comments(0)意見・異見