2023年02月12日

<上杉鷹山と細井平洲>今でこそ良く使う「まちづくり」とは何か?

<上杉鷹山と細井平洲>今でこそ良く使う「まちづくり」とは何か?

江戸時代の明君と尊敬集める上杉鷹山公が目指した"まちづくり"とはなにか。作家の童門冬二著『上杉鷹山と細井平洲』に、以下の一文がありました。

(以下、本より)

上杉鷹山のまちづくりの指標とは?

そこに住む人々が安心して住め、死に甲斐と生き甲斐を同時に感じ、同時に自分の子孫も住まわせたいと願い、さらにいえば他地域に住む人々を呼び寄せたいと思うような魅力を皆の手でつくろう、というのが鷹山のまちづくりの指標であった。
(以上、『上杉鷹山と細井平洲』より)

まちづくりの二本立て

1.都市基盤整備に力を入れる
 道路、橋、上下水道、ゴミの処理場、保育園、公民館、図書館、あるいわ福祉施設、住民が必要とする施設の整備。

2.人づくりに力を入れる
 教育機関、藩校「興譲館」の設立だった。学長に就任したのが、細井平洲でした。細井平洲は、儒学者・丸山玉山と交友があり、興譲館を作るにあたり参考にしたのが、熊本藩の細川重賢公の「宝暦の改革」の命で、丸山玉山が担当して設置したのが藩校「時習館」だった。

まちづくりの基本は、人づくりと基盤整備の二本立てで、上杉鷹山公は考え実践していった。

細井平洲と丸山玉山

上杉鷹山と細川重賢

ともに財政政権に取り組んだ明君と後々の方から尊敬されていますが、両藩は情報交換しながら、それぞれに取り組んでいたのでは、想像します。

まちの発展には、ハード整備だけではダメ、人の育成が大事です。日々の困りごと解決の場当たり的なまちづくりの発想ではなく、長期のビジョンを持って、基盤整備や人材育成に取り組まなければ、将来の発展は無い。

>ば他地域に住む人々を呼び寄せたいと思うような魅力を皆の手でつくろう

上杉鷹山。300年前の行政改革に学ぶことは多いと思いました。


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