2008年11月06日

<家庭教育>三上の読書(枕上、馬上、厠上)・・・

<家庭教育>三上の読書(枕上、馬上、厠上)・・・

 現代に直すと、寝る前の読書、車上の寸暇の読書、トイレ・タイムの読書(三上の読書)、と読み替えると理解でいます。
 安岡正篤先生は、寝食意外は限り無く学問を打ち込み、人と語り続けた方です。現在の「平成」という言葉を、天皇へ上申した方でもあります。平成は、論語の一節の言葉を引用しているそうで、漢学、国学に深い知識と、先の世代への見識を持った方として、書物で学んでいます。

・安岡先生の「三上の読書」
 安岡先生は、「三上の読書」をそれぞれに、一日5分づつするとします。一日15分。
一月、450分(7時間半)になります。文字の少ない文庫本なら、2冊は十分読める時間です。これを12ヶ月で、24冊。10年で240冊になります。
 先人も、偉人も、寸暇(寸陰)を利用して、読書を大事にしたと学びました、

・トイレの書棚(5~7冊)
 わが家は、トイレに5~7冊載る書棚(棚)があります。ここには、三分で2ページ読める本や、子どもたちへ読ませたい本などが、時期(年代)に合わせて、故意に置きつづけています。

・私の三上の読書
 また、私の車読書は、「菜根譚」「論語」「中国古典の教示」等々、短い文で人生訓みたいに、復習する書物が多いのですが、月に2~4冊を読みます。運転中はさすがに読みませんが、長い信号待ちに読むことで、その日に会う方々の会話のヒントをもらい、とても大事な寸暇の読書になっています。
 就寝前の読書は、その日に読んだ文言の復習に終わり、長く読むことなく睡魔に襲われています。でも、ベッドで開く本の言葉こそ、次の朝の読書のヒントになります。

・三上の読書の効用
 わが家の三上の読書は、日々の生活の潤滑油になっていて、興味があればぜひ実施(実験)してみられてはいかがでしょうか。
 わが家の読書法は、子どもたちへ少なからず影響を与えているようです。長女は、環境問題から、農業分野の大学へ進学しました。・・レイチェル・カーソン、シーアコルボーン、木内孝、緒方貞子、・・・
 次女は、教育分野と臨床心理の興味があるようです。・・横井小楠、王陽明、グロ・ブルントラント、河井隼雄、・・・

・親の興味を子に知らせる「本の散らかし」
 私の読む本は、常に家のテーブル、居間の必ず置かれています。そこで気付くことはありませんが、数年後、あるいは社会人になって、考えるヒントになればと思い、私の読んでいる本を、家でときどき見せることを心掛けています。

 下の娘は、3年前に私が読んで(2度目)いた「沈黙の春」(レイチェル・カーソン著)を、中学2年に時に見ていた(ぱらぱら読んだ)こと憶えていて、高2の試験で「沈黙の春」の作者の名前?が出たそうです。もちろん合格点でした。
 親が何に興味をあるか、子どもに気付かせることも必要なことと思います。教えることも必要ですが、気付かせ(感化す)ること、考えさせることも必要と思います。
 この方法にもっと早く知れば、わが家の子育てのだいぶ違っていたのかもしれません。

<関連コミュ>
・レイチェル・カーソン
 http://mixi.jp/view_community.pl?id=3198884
・レイチェルカーソン著「沈黙の春(生と死の妙薬)」
http://mixi.jp/view_community.pl?id=287834
・河合隼雄・心理学全般
http://mixi.jp/view_community.pl?id=27638
・緒方貞子 [コミュニティ]
http://mixi.jp/view_community.pl?id=922572


<昨日の日記>
・<報告>第13回地域学教室:足下の歴史こそ、郷土愛を生み出す
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=985302994&owner_id=2182841

<以前の日記>
・<小室の極貧>驕れるもは、久しからず「人ニ千日ノ好ナク」
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=984354724&owner_id=2182841
・ダライ・ラマの祈り~「慈悲と苦悩を問う」講演会
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=983821107&owner_id=2182841&org_id=984354724



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Posted by ノグチ(noguchi) at 01:52│Comments(0)私の意見
 
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