2009年03月05日

苦中の苦を受けざれば、人の上の人たること難(かた)し 

苦中の苦を受けざれば、人の上の人たること難(かた)し 

(現代語訳)
「苦中の苦」すなわち極限状態の苦労を体験した人物でなければ、人の上の人に立つ資格がないというのだ。

(解 説)
「電力の鬼」と言われた松永安左衛門は、若手社長などが会いにくると、よく、
「人間はな、三つのことを経験しないと、一人前にはなれへん。一つは闘病、二つ目は浪人、三つ目は投獄だ」
と言った。じっさいに、松永氏自身が体験したというから、それなりに説得力がある。

(感 想)
 現代は、投獄までされることは、犯罪をしない限りありえませんが、艱難辛苦を潜り抜けたものだけが、人の上に立てる人間になれるという教示と思います。
 しかし、「苦中の苦」と経験したものが上に立てると限らないが、そういう経験をすれば、必ずや人を見る目もでき、逆境に耐えるたくましさも身に着いてくるだろう。
 「苦中の苦」を苦にせず、その境遇で鍛えるくらいに気構えが欲しいものです。 

*参考資料:『通俗編』~守屋洋編著「中国古典一日一話」


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Posted by ノグチ(noguchi) at 20:13│Comments(1)リーダーの名言
この記事へのコメント
人の上に いきたくは ないが 心して聞こう。 

 田中首相も臭い飯を食った。(一日500円台か)

 Ichiro
Posted by Ichiro at 2009年03月06日 15:55
 
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