2008年02月11日

人と共に善をおこなう(その2)「開運の進め」

「開運の進め」人と共に善をおこなう(その2)


 聖人にあってもこのようであるのだから、我々が世の中に対処していくにも、舜のような謙譲でなければならない。すなわち自分の長所をもって人を押さえつけてはならない。自分の善行によってかえって人の悪をあらわすようなことがあってはいけない。自分が何でもできるからといってそのために無能な人を困らすことがあってはならない。

 自分の才智を内に収めかくしてあらわさず、みえないようにし、表面に出すことなく、また人の過失を見ては、これを包容しておおいかくしてわからないようにする。

 一つには過失を改めることができるようにするためである。

 また一つには反省することができて勝手気侭な振舞いをしないようにさせるためである。他人の少しの長所でも取り上げられるもの、小さい善行であっても取るべきものがあるのを見たならば、はっきりと自己を捨てて相手に従い、その上相手のためにほめそやして宣伝してやる。

 おおよそ普通通り、日常生活中にあっても、一言を発し、一事を行うのにも、全く自分自身のために考えることはせず、全て人のための手本となろうとする。これが大徳あるものの天下を公となす度量である。


(解説)

 多くの人たちに信頼され支持されることが開運に通じなくて何であろう。だが、信頼され支持されるには前期のことだけで、聖人でも何でもない我々にとって、事足りるわけではない。他人に対して大きな物差しで見ることができ、受け入れられる度量というものが必要となる。

 それには、自分に出きることを人も出来ると思ってはならない。自分が正しい行いをしているからといって、それによって他人の失敗をあばいてはならない。それにはむしろ、少しの長所も認め、その人の過ちをただす手助けをこころがけるべきである。

 なかなか難しいことであるが、このことに留意し、少しでも近づけるように努力したいものである。



<以前の日記>
・開運のすすめ」人と共に善をおこなう(その1)
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=711410404&owner_id=2182841

<関連サイト>
・開運のすすめ「陰隲録」に学ぶ
 http://mixi.jp/view_community.pl?id=3058451


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