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2008年03月16日

大利を興こし建てる(開運の進め『陰隲録』に学ぶ)

大利を興こし建てる(開運の進め『陰隲録』に学ぶ)


大利を興こし建てるとはどのようなことをいうのであろうか。

それは、小にしては、一つの村里のうち、大にしては一邑一国の中で、およそ人の利益となることがあったならば、よろしく全力をつくして興し建てるべきであるということである。

それには、あるいは溝を掘って水利をよくすることもあり、あるいは堤を築いて水害を防ぎ、あるいは橋や道路を修理して旅行者の便利をはかり、あるいは茶碗を施して、喉の渇いたものをいやしてやり飢に苦しんでいるものを救ってやるなどし、その折り折りに応じて勤めたり、導いたりしてやり、また、みなと力をあわせて建造築造をなすということである。

そのために人から疑いを受けるようなことがあったとしても避けてはいけない。
身の苦労をいとったり、人から怨まれることも逃げてはいけない。ただ一途に人のためになることは、これを実行するべきである。


(解 説)
 世のため人のために利益となることがあるなら、全力をつくして実行するべきである。たとえ偽善と言われ、陰口をたたかれ、よしんば妬まれ、怨まれるようなことがあっても、途中で放り出すようなことをしないで、世のために人のためになるならば、一途に実行しなければならない。そして、その行為は真心から発するものでなければならない。
 
 利益追求の民間会社などで企業活動をする人においても、世のため人のための利益を考えなければならないことはもちろん、役人として公共の仕事に携わったり、政治を志したりする人にとってもは、殊に、このことは強く留意すべきである。


(感 想)
 大事業を行うことは、強い思いと地道な準備が必要と思います。当初は、周りは冷やかな目で遠巻きに見ているのですが、段々成功が見えて来ると、だんだん近づき最後は、自分が主のように振舞う人たちも出て来ます。

 そんな時、成功はみんなで分かち合い、名誉・利益を独占しないような結末が望ましいと思います。
 
佐藤一斎の教えに、「利益は天下の公共物」があります。(現代語で)

「利益は万民が共有するものだから、利を得ることは悪いことではない。ただし、利益を自分ひとりで独占しようとすると、他人の怨みを買うことになってしまう。」

司馬遼太郎氏の本にあったのですが、大事業は8割の成功が見え、結果は自然に成ると思ったときは、最後を閉めたい人に任せたが良いともありました。

いずれ、誰がその事業を計画・準備をし、推進して来たか分かるものです。

成果を独占せず、利益を得る人たちと分かち合うことが良識かもしれません。



<関連コミュニティ>

・菜根譚(さいこんたん)
 http://mixi.jp/view_community.pl?id=2310909

・論語の言葉
 http://mixi.jp/view_community.pl?id=2476660


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