2008年12月16日

(志・アイデア)閃きは、実行して意味を成す~小林秀雄~

(志・アイデア)閃きは、実行して意味を成す~小林秀雄~

 今日は、わが家の高校生の保護者会に、半強制の要請で参加したのですが、9割近い保護者の参加に驚きしました。親が一生懸命であることです。

 私は、たまたま学年の役員をしていて、学校からの説明を近いところで聞いていたのですが、言われるのは、「自宅での学習時間」「こつこつ学習」、「数週間、数ヶ月目標」、「志望大学は何処」、「地元大学の県出身者の占有率」等々、これでは高校生に「心おどらす言葉は出てきません」、学問と言うか、夢に向かうかには、きっかけ「衝撃」が必要と思いました。

 つい学年保護者会の最後に、江戸の後期の儒家・佐藤一斎の「言志四録」の言葉を引用して、「目標を実現するには、発憤なければ成らず」と話をしました。意味は、

自分ふがいなさ省み、「なにくそ」と思いなさい。
自分に怒り、発憤しなければ目標は実現しない。

保護者会後、主任の先生、担任の先生から、「発憤」「発憤」ですね、・・・と言われました。人間、怒らないと最大のエネルギーが生まれないように思います。

 これを言った後に、小林秀雄の言葉を思い出しました。人は、「こうすれば・・」、「ああすれば・・」と、アイデアややる気の言葉を、色々思い浮かべさっそく始めるのですが、なかなか長続きしません。なぜでしょうか? 小林秀雄氏しかり、孔子しかりです。

 孔子に教えに在った、「性、相近し。習い、相遠し」とありました。意味は、
「性、相近し」:生まれた時は、皆同じような資質を備えている。
「習い、相遠し」:生まれた後の学習、習慣で、後の人生に大きな開き。

これを読み、2,500年の時を越えて、人の思い付き(志、アイデア)等は、要するに実行に移つさないと意味を成さい。それをうまく表現しているのが、昭和の批評家・小林秀雄氏の言葉です。
  
(本文)
 経験によって強く頭に閃(ひら)く考えというものを、展開させ育て上げようとする人は実に少ないものだ。経験が、その都度教える考えの閃きは、その時その時の感想となって消費されて了(しま)う。宝石が磨かれないで捨てられて行く様なものだ。こういう無数の人々によって捨てられた無数の原石を掻き集めたら、どんな光り輝やく思想の殿堂も、光りを失ってしまうであろう。(以上、転載)

 以前読んだ、半導体研究の先駆者、現首都東京大学総長の西澤潤一氏が以前の書かれた本「10年先を読む」の一節に、アイデアについてのことが書かれていた。

 簡略に言うと、もし研究成果の発見から、素晴らしい次世代半導体の仕組みが閃いたとします。そこで、ヤッターと思い、もし夕方の閃きなら、早朝にプレス発表のために報道へ連絡し徹夜で論文の骨子をまとめ発表するとします。素晴らしい発明者になります。

 もし、この発見に有頂天になり、ひとりほくそえみながら美酒を飲むとします。情報は世界に駆け巡ります。夜中にイギリスの研究者がソレに気付き、日本時間の正午に発表するとプレスを呼ぶとします。最初に閃いた人は、酒の酔いから早朝鈍い頭を揺り動かし夕方発表をしようと論文をまとめても、イギリスの発表より遅れをとります。

 このことを常に言い続けた方が、「西澤道場」と言われた東北大学半導体研究所所長の西澤潤一氏です。これは、色々な研究分野、商業、工業においても「閃き」はあると思います。要は、実行するかどうかにあると思います。

今日は、親として、自分が高校生だった時を思い出し、色々考えた一日でした。

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(ゆとり)心の分かれ道 12/16
 心の分かれ道 :(現代語訳)心が動揺しているときは、手にした杯(さかずき)に弓の影が映っていてもヘビかとおどろき、草むらの岩をみてもトラか、イノシシかと見まちがう。目に入るものが、すべておそいかかってくるように感じる。 しかし、心が平静であれば、乱暴者のトラや犬もおとなしくさせ、さわがしいカエルも美しい音に聞こえる。心にゆとりがあれば、ありのままを受け入れることができる。:(感想)あわてず、さわがず、時間にゆとりを持って暮らすこと。*出典:菜根譚


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Posted by ノグチ(noguchi) at 22:40│Comments(0)偉人
 
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