2009年03月03日
(老子の言葉)生きているあなたがいちばん尊い
(老子の言葉)生きているあなたがいちばん尊い
~大患を貴ぶこと 身のごとし~(老子)
一切、世の中の運命の流れにまかせてみる
(本文)
栄誉、財貨、地位を得ようと思って、あくせく、悩み、策略をねる。多くの人は、栄誉、財貨、地位の獲得のために、患っている。人は、上へ上へと登りたがる。
「愛して身をもって 天下と為せば、及(すなわ)ち、もって天下を託すべし」(老子13
章)
まずは、自分自身の教養を高め、人格を高揚し、才智を伸ばすことを楽しみとして、栄誉・財貨・地位を得られるかどうかは、一切、世の中の運命の流れにまかせる。(中略)
世には、「俺が、俺が」の発言現場を見ることがあります。また、これは俺の実績を誇張する場面をみます。司馬遼太郎氏の著書「人間というもの」に次の一節があります。
(本文)
「仕事というものは、全部をやってはいけない。八分まででいい。八分までが困難の道である。あとは二分はだれでもできる。その二分は人にやらせて完成の功を譲ってしまう。それでなければ大事業というものはできない」(「龍馬がゆく 八」)
司馬氏の言葉には、老子の教示を思い出させる感を持ちます。大きな事業は、日々の色々な積み重ねでしか実現しません。しかし、社会の変化の中で、「晴れの場」にふさわしい人が、言動すると「光」を放ちます。
このことを司馬氏が教示しているのではないかと感じます。様々な社会活動の中で、良いことを広めようとして、地道な活動を起こしますが、少しばかり名が広まると、当初の目的から、自分の存在感を示したい気分をもちます。実はその変化の瞬間に、それまでの地道な活動が色あせて見えることはあります。
>その二分は人にやらせて完成の功を譲ってしまう。
成功を導いたのは自分の活動と、最後の晴れやかな場は、後世につながる人々へ託し、舞台(社会)を見物する一観衆になって、変化を検証できる視点(感覚)を持ちたいと思います。
色々ご意見を頂ければ幸いです。
*参考資料:境野勝悟編著「老子・荘子の言葉100選」
司馬遼太郎著「人間というもの」
宇土市 野口修一(建築家)
~大患を貴ぶこと 身のごとし~(老子)
一切、世の中の運命の流れにまかせてみる
(本文)
栄誉、財貨、地位を得ようと思って、あくせく、悩み、策略をねる。多くの人は、栄誉、財貨、地位の獲得のために、患っている。人は、上へ上へと登りたがる。
「愛して身をもって 天下と為せば、及(すなわ)ち、もって天下を託すべし」(老子13
章)
まずは、自分自身の教養を高め、人格を高揚し、才智を伸ばすことを楽しみとして、栄誉・財貨・地位を得られるかどうかは、一切、世の中の運命の流れにまかせる。(中略)
世には、「俺が、俺が」の発言現場を見ることがあります。また、これは俺の実績を誇張する場面をみます。司馬遼太郎氏の著書「人間というもの」に次の一節があります。
(本文)
「仕事というものは、全部をやってはいけない。八分まででいい。八分までが困難の道である。あとは二分はだれでもできる。その二分は人にやらせて完成の功を譲ってしまう。それでなければ大事業というものはできない」(「龍馬がゆく 八」)
司馬氏の言葉には、老子の教示を思い出させる感を持ちます。大きな事業は、日々の色々な積み重ねでしか実現しません。しかし、社会の変化の中で、「晴れの場」にふさわしい人が、言動すると「光」を放ちます。
このことを司馬氏が教示しているのではないかと感じます。様々な社会活動の中で、良いことを広めようとして、地道な活動を起こしますが、少しばかり名が広まると、当初の目的から、自分の存在感を示したい気分をもちます。実はその変化の瞬間に、それまでの地道な活動が色あせて見えることはあります。
>その二分は人にやらせて完成の功を譲ってしまう。
成功を導いたのは自分の活動と、最後の晴れやかな場は、後世につながる人々へ託し、舞台(社会)を見物する一観衆になって、変化を検証できる視点(感覚)を持ちたいと思います。
色々ご意見を頂ければ幸いです。
*参考資料:境野勝悟編著「老子・荘子の言葉100選」
司馬遼太郎著「人間というもの」
宇土市 野口修一(建築家)
<人の時のアセス>愚直に生きた夏目漱石、その思考は『老子』を参考にしていた。〜半藤一利〜
悪口は必ず相手の耳に入り、いつかどこかで反撃される。〜史記〜
<苦中に楽しみを得る>毎日が忙しい人ほど、自らを検証する心の静かさを持っている。〜『菜根譚』〜
<人間の評価は、いつから始まる?>私は、地域社会に役立っているだろうか?の疑問を持つこと。〜易経〜
<漸進する"じっくり">若かして藩主となった上杉鷹山公は、藩士に求めた"自己改革"の手法とは?〜『上杉鷹山と細井平洲』〜
調子が良いときこそ、謙虚に振る舞い、すべての面に慎重に。〜韓非子〜
悪口は必ず相手の耳に入り、いつかどこかで反撃される。〜史記〜
<苦中に楽しみを得る>毎日が忙しい人ほど、自らを検証する心の静かさを持っている。〜『菜根譚』〜
<人間の評価は、いつから始まる?>私は、地域社会に役立っているだろうか?の疑問を持つこと。〜易経〜
<漸進する"じっくり">若かして藩主となった上杉鷹山公は、藩士に求めた"自己改革"の手法とは?〜『上杉鷹山と細井平洲』〜
調子が良いときこそ、謙虚に振る舞い、すべての面に慎重に。〜韓非子〜
Posted by ノグチ(noguchi) at 22:43│Comments(3)
│故事、名言、スピーチ、等
この記事へのコメント
荘子は、なぜ死ぬ前にあれほど生きることばかり願っていたのだろう、と後悔しないとはかぎるまいと言っていますね。老子と荘子、不思議な二人です。
Posted by 庶民 at 2009年03月04日 14:14
、俺が」の発言現場を見ることがあります。また、これは俺の実績を誇張する場面をみます。司馬遼太郎氏の著書「人間というもの」
Posted by authentic gucci at 2011年10月13日 14:47
ぜ死ぬ前にあれほど生きることばかり願っていたのだろう、と後悔しないとはかぎるまいと言っていますね。老子と荘子、不思議な二人です
Posted by Cheap Jerseys at 2012年07月19日 12:11
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