2010年07月05日

宇土親子論語教室の授業風景、熊本師友会

宇土親子論語教室の授業風景、熊本師友会

 7月3日(第一土曜日)で宇土親子論語教室は、丸3年になりました。ここ2月欠席で参加できてなかったのですが、3月ぶりに参加して益々参加者が増え、授業にも工夫がされていました。
 仮名論語を素読し、子どもように解説された「こども論語」の本を読み、書き取りをして、童謡を歌う前半は、親子で一緒に授業をします。
 後半は、大人だけの論語教室で、思想家の下村湖人著「論語物語」の輪読をしました。
 
 前半の素読は、論語の言葉で有名な「子曰く、知者は惑わず、仁者は憂えず、勇者は懼(おそ)れず」の人に必要な三徳の教えです。
 知は、知識。
 仁は、思いやる心。
 勇は、勇猛果敢の言動。
は、みなさん御存じと思いますが、この三つを兼ね備えた人は、なかなかいないのが現実です。子どもたち(5~12才)は、まだ真の意味は理解できませんが、素読をすることで記憶に残り、将来、人生の悩みの中で、この言葉を思い出し、自分を奮い立たせてほしいなと思います。

伯牛(はくぎゅう)疾(やまい)あり

を下村湖人が、故事の意味を物語風にして解説したものです。伯牛は、孔子の弟子の一人ですが、老齢になってハンセン病を患い、病状が進み、だんだん訪問者も少なくなり、悶々と悪きことを考え、友人にも疑問を持ち、少なくなった人生に悲観します。
 そこへ、孔子が見舞いに訪れます。伯牛は、ハッとして孔子までも疑った自分を責めます。孔子は、会おうとしない伯牛の寝室の窓辺に来て、そっと手を入れ、言葉をかけます。「万一にも、お前がその病気を恥じて、顔をかくしているとすると、それは正しいとはいえない。お前の病気は天命じゃ。天命は天命のまま受け取って、しずかに忍従するところに道がある。しかも、それこそ大きな道じゃ。そして、その道を歩む者のみが、真に、知仁勇の徳の完成して、惑いも、憂いも、懼れもない心境を開拓することができるのじゃ」その言葉を聞き、伯牛は嗚咽して泣いた。

 病気を受け入れる強さを持ちなさいと孔子が説いたのを読み、参加者が終わった授業が後の感想にも心を打たれました。
 勇気には、いろいろな場面があります。
 要は、自分のある状況を受け入れ、そこから一歩前へ踏む出すことの大切さを感じます。

 昨日は、初めて昭和の陽明学者の故安岡正篤先生を囲む学習会「関西師友会」の熊本渋「熊本師友会」に初めて参加しました。レベル高い塾で、なかなか参加する勇気が出なかったのですが、土曜日の宇土親子論語教室に熊本師友会の事務局長が参加され、明日「仮名中庸」を勉強しますに言葉に誘われて、(よーし!)ここが参加の機会と思い、思い切って昨日参加しました。メンバーは私を入れて11名、60代、70代が主ですが、示唆に富んだお話が聞けました。
 毎月第一土日は、論語の勉強になりそうです。でも、心洗う言葉に触れ、新しい気持ちになりました。来月からの講話が楽しみなってきました。


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Posted by ノグチ(noguchi) at 09:32│Comments(0)宇土の出来事
 
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