2011年02月09日
巻き込み力を持つリーダーの存在と多くの人の参加
巻き込み力を持つリーダーの存在と多くの人の参加
「内発的な成長を促す 地域循環システムの構築調査報告書」(以後、「内発的な成長、報告書」)に、冒頭の言葉があった。巻き込み力、内発的な成長、と聞きなれない言葉にひかれ、報告書を読み始めました。
九州経済産業局が調査して、九州内の地域型活性化グループの検証報告ですが、この報告書の特徴は、人的なネットワークの視点で、地域発・産業育成の取り組みを紹介しています。そのテーマの一つが、巻き込み力を持つリーダーの存在です。
1.巻き込み力を持つリーダーとは、
リーダーの特徴としては、「行政任せの地域活性化ではなく、自らが率先して取り組む実行力」、「地域内に反対の住民がいても、諦めずに粘り強くやり遂げる継続力」、「内部資源だけでなく、外部のヒト・モノ・カネを巻き込む広い視野とネットワークを活かした新産業創造力」の3点を兼ね備えている。このほか、組織運営と管理力、行政や関係機関、団体との調整能力、地域内での円滑な運営と合意形成力、周囲への気配りと情熱、誠実さ、明るさ、ユーモア、話題の広さと話術力もリーダーの重要な資質である。こうした資質を持つリーダーが事業を興し、事業の必要性と課題の認識によって多くの人々が参加する巻き込み型の新事業が発生している。
2.価値の再発見と活用
価値を発見し、その価値を取り組みを通じて再評価することは、取り組みに参加する人々の知識の向上をもたらす。知識を得た人々は価値を見出したことに喜びを感じ、自慢し、他の人々に伝える。これが知識の共有をもたらし、色々な価値を再発見しようと人々を切磋琢磨させる原動力になる。
3.付加価値の再投資
リーダーと多くの参加者によって興した事業は、地域社会の課題解決がそもそもの理念であり、目的である。リーダーと参加者は、事業によって得た収益を社会や個人の収入にとどめようとせず、地域の活性化のために役立て、事業の継続と広がりを持たせようと新たな参加者を募るための勉強会や域外への情報発信を積極的に行い、新しい事業等への再投資に繋げていく。
再投資には、原材料を調達し、従業員等に賃金を支払うという事業を継続する再投資と、地域の人々の新しい就労の場や設備投資、域内の企業等からの調達(受発注)という新事業を興すための再投資がある。この2つの再投資を行うことによって、地域に新しい就労のばや生き甲斐が生まれ、地域の魅力を引き上げ、後継者の排出や域外からの移住をもたらす循環を作り出している。
(以上、「内発的な成長、報告書」)
この報告書には、18の地域発、産業育成の事例が載っています。非常に参考になるので、2月26日に大分県宇佐市安心院町に、再度、スローフード(田舎料理)の勉強に行くのですが、上記の3つの要素も踏まえて、研修を行ってみたいと思います。
さて、新しい事を興すと、必ず反発があります。昨日の市民からのお手紙(ご意見)も、その反応と思います。ただ、目指す社会はどんなものか、自分自身がしっかりイメージして、目の前の問題に対処して行くことが大事と思っています。
新しい社会づくりには、5つの条件が整わないといけません。
一、道理にかなっているか。「モラル=道」
ニ、タイミングは間違っていないか。「タイミング=天(時)」
三、ベストポジション、優位性はあるか。「ポジション=地(位置)」
四、リーダーは、智、信、仁、勇、厳を備えているか。「リーダー=将」
五、すぐれたシステム(仕組み)はあるか。「システム=法・制度」
これを事業の五事「道、天、地、将、法」と良い、要件がそろうまでしっかり準備が必要です。この五事を常に心に置き、リーダーは行動しないといけないと、中国古典の「孫子」も教示しています。地域活性化事業にも、人の心理を学び、より良き方向へ導く努力が必要と思います。
*参考資料:萌訳「孫子ちゃんの兵法」
「内発的な成長を促す 地域循環システムの構築調査報告書」
「内発的な成長を促す 地域循環システムの構築調査報告書」(以後、「内発的な成長、報告書」)に、冒頭の言葉があった。巻き込み力、内発的な成長、と聞きなれない言葉にひかれ、報告書を読み始めました。
九州経済産業局が調査して、九州内の地域型活性化グループの検証報告ですが、この報告書の特徴は、人的なネットワークの視点で、地域発・産業育成の取り組みを紹介しています。そのテーマの一つが、巻き込み力を持つリーダーの存在です。
1.巻き込み力を持つリーダーとは、
リーダーの特徴としては、「行政任せの地域活性化ではなく、自らが率先して取り組む実行力」、「地域内に反対の住民がいても、諦めずに粘り強くやり遂げる継続力」、「内部資源だけでなく、外部のヒト・モノ・カネを巻き込む広い視野とネットワークを活かした新産業創造力」の3点を兼ね備えている。このほか、組織運営と管理力、行政や関係機関、団体との調整能力、地域内での円滑な運営と合意形成力、周囲への気配りと情熱、誠実さ、明るさ、ユーモア、話題の広さと話術力もリーダーの重要な資質である。こうした資質を持つリーダーが事業を興し、事業の必要性と課題の認識によって多くの人々が参加する巻き込み型の新事業が発生している。
2.価値の再発見と活用
価値を発見し、その価値を取り組みを通じて再評価することは、取り組みに参加する人々の知識の向上をもたらす。知識を得た人々は価値を見出したことに喜びを感じ、自慢し、他の人々に伝える。これが知識の共有をもたらし、色々な価値を再発見しようと人々を切磋琢磨させる原動力になる。
3.付加価値の再投資
リーダーと多くの参加者によって興した事業は、地域社会の課題解決がそもそもの理念であり、目的である。リーダーと参加者は、事業によって得た収益を社会や個人の収入にとどめようとせず、地域の活性化のために役立て、事業の継続と広がりを持たせようと新たな参加者を募るための勉強会や域外への情報発信を積極的に行い、新しい事業等への再投資に繋げていく。
再投資には、原材料を調達し、従業員等に賃金を支払うという事業を継続する再投資と、地域の人々の新しい就労の場や設備投資、域内の企業等からの調達(受発注)という新事業を興すための再投資がある。この2つの再投資を行うことによって、地域に新しい就労のばや生き甲斐が生まれ、地域の魅力を引き上げ、後継者の排出や域外からの移住をもたらす循環を作り出している。
(以上、「内発的な成長、報告書」)
この報告書には、18の地域発、産業育成の事例が載っています。非常に参考になるので、2月26日に大分県宇佐市安心院町に、再度、スローフード(田舎料理)の勉強に行くのですが、上記の3つの要素も踏まえて、研修を行ってみたいと思います。
さて、新しい事を興すと、必ず反発があります。昨日の市民からのお手紙(ご意見)も、その反応と思います。ただ、目指す社会はどんなものか、自分自身がしっかりイメージして、目の前の問題に対処して行くことが大事と思っています。
新しい社会づくりには、5つの条件が整わないといけません。
一、道理にかなっているか。「モラル=道」
ニ、タイミングは間違っていないか。「タイミング=天(時)」
三、ベストポジション、優位性はあるか。「ポジション=地(位置)」
四、リーダーは、智、信、仁、勇、厳を備えているか。「リーダー=将」
五、すぐれたシステム(仕組み)はあるか。「システム=法・制度」
これを事業の五事「道、天、地、将、法」と良い、要件がそろうまでしっかり準備が必要です。この五事を常に心に置き、リーダーは行動しないといけないと、中国古典の「孫子」も教示しています。地域活性化事業にも、人の心理を学び、より良き方向へ導く努力が必要と思います。
*参考資料:萌訳「孫子ちゃんの兵法」
「内発的な成長を促す 地域循環システムの構築調査報告書」