2009年07月04日

孔子が尊敬した政治家「子産」の生き方

孔子が尊敬した政治家「子産」の生き方

今日は、宇土親子論語教室が開設して、丸2年でした。一月ぶりに参加して、学ぶことの大切さをしみじみ感じる時間でした。
 
こどもたちの論語教室では、大人も一緒に素読し、子供が終了してからは、大人たちの論語教室が開かれます。今日は、孔子が尊敬した鄭(てい)の政治家「子産(しさん)」の生き方と、強国の間でどう国家を維持させるかの知恵を学びました。
  
「小国文徳無くして武功あり。禍これより大なるは莫(な)し」

意味は、小国は、学問を中心に人徳を高めること忘れ、武力の強さを誇示するようでなると、周りから信頼が失われ、国会に大きな禍が起こる心配が大きい。

(解説)
 鄭は、大国に挟まれた小国、しかし子産が宰相を務めていた間は、両大国から攻められることは無かった。それは、諸国からの信望が厚く、その国を攻める理由は見つからないこと、信望厚い国を攻めると庶民からの信頼が揺らぐ危険を恐れた。

 子産の平和外交を中心に国家の維持に努めたのですが、そのもっとも大切にしたことは、書簡、条約の文章を何度の健闘した。教育に力を注ぎ、一人ひとりの国民を高めることに務めた。このことを諸国の人日が知り、敬慕さたと言われます。
 この生き方、政治の手腕を、孔子は大きく影響を受けたと知りました。

子産が、大事にした信条は次の四つの理念です。

子、子産を謂う。「君子の道は四つ有り。其の己を行うや恭、其の上に事(つか)うるや敬、其の民を養うや恵、其の民に使うや義。」

孔子が子産のことを評して言われた。
「為政者の守るべき道に四つある。
 第一は、自分の身の振る舞いをうやうやしくする。
 第二は、上に仕えては慎み敬うことである。
 第三は、民を養うには、慈しみ且つ恵み深いことである。
 第四は、民を使うには、胴着に叶って公正であることである。
 が、これを実践されたのが子産である。」

現代に政治家に見習って欲しい生き方と思います。

 鄭の外交文書作成は、まず太夫(官僚)が、まず2人で文書を論議し作成し、上司が更に修飾し、最後の子産が色づけを重ねて、公の文章としたと言われます。
 これは、子産自身の生き方そのもので、接する人全てに丁寧な態度を取ったと言われます。「地位が上がるほど、丁寧な態度を取る」の教えを、リーダーたちに知ってもらい、率先垂範して実践すれば、部下も、庶民も感化され、よその国から憧れる社会になり、そんな立派な国は、諸国信望があるので、そうそう簡単には誹謗中傷できない。まして、戦火を交えることもできないと、論語を学びながら思いました。
 今、北朝鮮が、軍事の技術を誇示すべく、ロケット発車を何度の行っていますが、足下の国家国民、海外にいる国民の人々に正しい情報と、恩恵を与えることが先のように思います。
 子産の生き方、政治姿勢は、現代の政治家に学んでもらいたいと思います。

*参考資料: 伊與田覚訳著「仮名論語」


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Posted by ノグチ(noguchi) at 19:39│Comments(0)孔子の教え
 
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