2008年08月01日

仁者のみ能く人を好み、能く人を悪む(論語・里仁第四)

仁者のみ能く人を好み、能く人を悪(にく)む

(本文より)
 子曰わく、不仁者は以て久しく約を処(お)るべからず。以て長く樂に処るべからず。仁者は仁に安んじ、知者は仁に利す。
 子曰わく、唯仁者のみ能く人を好み、能く人を悪(にく)む。
               ~里仁第四~
(解 釈)
 孔子が言われた「不仁の者は長く逆境におることができない。又長く平安ま生活をも続けることができない。仁者は安んじて仁を実践し知者は仁の価値を知って仁を実践する」 孔子が言われた「ただ仁者だけが、先入観なく、正しく人を愛し、正しく人を悪むことができる」

(感 想)
 人の行動を見るに、その心をついつい想像してしまいます。「あれや」「これや」「・・・」、仁者は、素直な心から行動しているから、落ち着きがあり、変化に動じないように思います。
 新しい事を起こすと、周りのものはせん索し、あれや、これや、うわさがします。しかし、公共の欲に従っていれば、いずれ理解され、そのうわさもいずれ消えて行きます。

>仁者は仁に安んじ、知者は仁に利す

仁者は、その状況に謙虚に対応し、先を見据えて行動起します。
知者は、目先の利を掴むために、近視眼てきな行動しかできません。

後には、大きな開きをもたらします。

逆境にしろ、平安にしろ、驕らず謙虚に、自分の位置を確認し、言動を反省することが大事なのかもしれません。

孔子の教示は、素晴らしいと思います。


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Posted by ノグチ(noguchi) at 06:13│Comments(0)孔子の教え
 
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