2007年09月26日

周囲を自ら受け入れることから始める (吉田松陰の教育方針)

周囲を自ら受け入れることから始める (吉田松陰の教育方針)

・若くして学べば、壮して成すあり(佐藤一斎語録より}

江戸期末期の儒学者・佐藤一斎が言っている名言があります。

「志とは、大層なことを必ずしも指している訳ではない。極く当然のことであるが、なかなか実践にしくいだけのことである。自信とは、学ぶことである。
 
 若くして学べば、壮して成すあり
 壮して学べば、老いて衰えず
 老いて学べば、死して朽ちず

 自信を持って人生を生きなくて何が人生か、と言う事である。そのためには、自分を磨くしか方法がない。勉強すれば、自ずと志が生まれ、信念となり、自身を持って実践ができるようになる。」


・自信復活の方策(吉田松陰の教育方針)

 第一に、周囲を自ら受け入れることから始める
 第二に、人間は平等ではないということを受け入れる

 松下村塾は、一人ひとりの個性に合わせて、教育プルグラム(人生の目標)を組まれた。人は、皆違うこと。成長の時期(年齢)も、皆違うこと。それぞれの特性を見抜き、それを伸ばすことで自信を一層持たせていった。


・レイモンド・チャンドラーの名言
「タフでなければ、生きて行けない
 優しくなければ、生きている資格がない」


・陽明学の祖・王陽明の35歳の時、辺境の地・竜場で大吾した時の言葉「四耐四不の辞」
「冷えに耐え、苦に耐え、煩に耐え、閑に耐え、
 激せず、騒がず、競わず、随(したが)わず以って大事をなすべし」

(意味)
「冷たい扱いを受けても我慢し、もろもろの苦しみにも耐え、どんな煩わしく、雑用が多くとも乗り越えていく。また、時に左遷されたり、閑職におかれても、気にしないで悠々自適とする。
 そして、どんなことがあってもカッとしたり、嬉しいことがあったからといって、はしゃぎまわったり、むやみやたらとライバル意識を燃やさず、といって付和雷同もしない、という姿勢を常に持っていないと、天下の大事はなせない。」

 自信は、心の問題である。生まれた時から身についているものでもない。自らが後天的に身に付けるものである。日々、細々としたことを直視して鍛えていくものだ。王陽明の言う事上磨練の決意をした者にのみ、自信は宿る。


 「自信を培うのに簡単な方法はない」と、いにしえ(古)の人たちも、変わらぬ地道な方法で、自分を育てるしかないようです。自分の評価を周りの性にしたり、問題を周囲に押し付け、自分の努力を怠るようでは、自信と言う「心」が育たない。
 謙虚に自分を見つめ、日々、細々と学問を積み重ねることが重要なようです。

*参考資料:植田正也著「電通 鬼十則」
  


Posted by ノグチ(noguchi) at 06:07Comments(1)