2007年09月10日

人から受けた恩は忘れるな

人から受けた恩は忘れるな(菜根譚より)


 人の施した恩恵は忘れてしまったほうがよい。だが、人にかけた迷惑は忘れてはならない。人から受けた恩義は忘れてはならない。だが、人から受けた怨みは忘れてしまったほうがよい。

(解説)
 人間は独りでは生きられない。だれでも生まれてからこのかた、親の恩に始まって、多くの人の恩を受けて今日がある。その恩にどう報いればよいのか。
 一言でいえば、「人から受けた恩は忘れるな。人の与えた恩は忘れてしまえ。」だという。受けた恩は忘れないで憶えておいて、お返しできるようになったら、お返しすればよいのである。これもまた基本的な人生の作法の一つと言ってよい。   


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2007年09月10日

正しい人を用いれば、民は心から服す

正しい人を用いれば、民は心から服す


「哀公問うて曰く、何を為さば則(すなわ)ち民服せん。」

「孔子答えて曰わく、直きを挙げて諸(これ)を、まがれる(王)におけば則ち民服す。」


(解説)
哀公(魯の君主)が、孔子先生に尋ねた「どうすれば民は心から服するか?」

 孔子先生は答えた「正しい人を挙げ用いて、まがった人の上におけば、民は心から服す。まがった人を挙げ用いて、正しい人の上におけば、民は心から服しません。」


(感想)
 これって、現代に十分通用する教示と感じます。日本の前内閣や、最近の官製談合自治体、官僚の贈収賄事件に関わる人には、耳に痛い言葉と思います。2500年の時を越えて、孔子の教えのすばらしさを感じます。

これは政治だけでなく、色々な組織にも言えることだと思います。政治と言う言葉を聞くと、硬いイメージがありますが、
「政治とは?=市民の思い(参加者の思い、組織人の思い)」
と思います。色々な集まり、会合、さらには組織、団体、会社、あるいはボランティア・グループ、福祉団体を含め、集団では参加する一人ひとりの思いを組み上げ、全体でどう動くか考え決断し、行動に写す時に、下す人事と判断で、政治(支持)の良し悪しが出ます。

 大きな組織であれ、家族であれ、参加する思いを汲み取り、より良い方向へ導くのがリーダーと思います。誰をトップに据えるかで、組織の意識が大きく変ることが多々あります。そして、組織に誰を入れるかは、トップの裁量ですが、ここも重要と思います。
民意を汲み取るには何が必要か、常に変化する思い(政治)に注意を払う続けることが必要と思います。
 みなさんの団体のリーダーはいかがでしょうか?私自身も常に問われていると思います。反省と決断を常に緊張して考えることと思っています。  


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2007年09月10日

「人望」の求心力:桃李不言下自成蹊(史記より)

「人望」の求心力:桃李不言下自成蹊(史記より)
~桃李(とうり)もの言わずして、下自ずから蹊(みち)を成す~

 司馬遷と言う中国の歴史家が書いたと言われる「史記」のことを解説した本(中国古典一日一話:守屋洋著)に、次の言葉がありました。

「桃李不言下自成蹊」

「桃李(とうり)もの言わずして、下自ずから蹊(みち)を成す」

この一節から、東京の成蹊大学の名が取られたとも書かれていました。守屋氏の解説を読むと、

(本文、転載)
 漢の時代に、李広という将軍が居た、「漢の飛将軍」と怖れれた豪胆な軍人だったが、普段は無口で朴訥な人柄だった。
 私欲の無い人で、恩賞の類はことごとく部下に分けてやった。食料も、部下に行き渡るまで先に口につけることがなかったし、行軍中に泉に辿りついても、部下が飲み終わるまで、決して飲もうとしなかったという。そのために李広の部下は全員、彼のために死を厭わぬ決意で戦いに臨んだという。
 初めの言葉は、その李広を評したものです。桃や李の樹は、何も言わないが、美しい花を咲かせ、果実を実らせる。だから、自然に人々が集まって来て道ができる。つまり、徳のある人物の下には、黙っていても人が慕って寄ってくるということだ。・・・
                 (中国古典一日一話:守屋洋著)

 西郷隆盛を評した人が、「西郷さんは、磁石のような人、遭う度に益々好きになって行く」と語った文を読んだことがあります。
 反対に、いくら能力が有っても、人望のない人間にはリーダーの資格がない。人望がなかったら、まわりに人が集まってこなくなり、そうなると必要な情報も入って来なくなる。

 高い企画能力、事業力も大事ですが、人間としての魅力が無いと仲間集め(集まる)が継続できないと感じます。人を惹きつける魅力とは、何千年も昔からの課題ですが、自分の周りに居る人たちを見ると、好意を持つ人、違和感を感じる人の両方がいます。「人望」とは、その人が何かする時に「手伝ったあげたい」と思う気持ちと思います。
 知識、理論で形を整える能力・実績(ハードパワー)も大事ですが、人を惹きつける魅力(ソフトパワー)も忘れないことと思います。

 人間は、一人ひとりが違う文化(価値)を持っています。違った文化を持つ人間が、ぶつかっても、受け入れる心の容量の大きさが人望と考えます。
 そのような地域の先輩を目標して、日々私も自分を高めることに気を付けながら、人との交流を大事にして行きたいと思っています。

  


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2007年09月10日

西郷隆盛の魅力を考える「人望」

西郷隆盛の魅力を考える「人望」

 本屋で見つけた「人望の研究」なる本を、時間が空いたときに少しづつ読んでいるが、なかなか読み、自分の行動を考えるのに、参考になる部分が多々ある。中身は、中国古典の人生訓を現代風に解説しているだけなのだが、古文を読むにはなかなか時間も調査も要るので、寸暇の休憩に読むには、現代語の方が入りやすいと思います。

 相手の気持ちを考慮して、望むこといかにキャッチし、タイムリーに対応し、周りの方全てが心地良い気持ちを持ちながら、事が進むことを考え続ける姿勢が大事と説いています。なんだ、当たりまえのことではないかと思いますが、人間、その場になれば感情やそれまでの人間関係等々で、無心(私心を捨てる)に成れないが常と思います。
 西郷隆盛の言葉「敬天愛人」は、「天を敬い、(全ての)人を愛する心」を現していますが、はたして西郷隆盛のように、毎日そんな気持ちを持ち続けることは、むずかしものと思います。
 孔子の教えで最も重きを置いていた「仁」のこころは、相手を思いやる優しさであり、哀れみが基本にあります。井戸に落ちそうな子供を見た瞬間に、「どうにかしないと」と湧き出でる心もその一つです。困窮する人に思いを馳せる気持ちこそが、孔子の教育理念ではと私は思っています。西郷隆盛は、儒教の教えを大きく受けていると言われていますが、さらに人生の苦難中で、到達した自分を持っていたのだと思います。

 人望=魅力、磁力は、日々の暮らしの中の言動に注意し、遭遇する苦難に向かい、前向きな心と優しさを、常に持ち続けることだと思います。
 周りの出来事を「ゆるす(恕す)」懐の深さを育てて行きたいと思っています。

*参考資料:山崎武也著「人望力」
  


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2007年09月10日

知るとは、知らないと素直に言えること(論語)

知るとは、知らないと素直に言えること(論語)


「子曰わく、由、女(なんじ)に之を知るをおし(教)えんか。之を知るを之を知ると為し、知らざるを知らずと為す。是れ知る為り」

(解説)
 孔子先生が語られた「由よ、お前に『知る』ということをおしえようか。知っていることを知っている。知らないことを知らないと素直に言えるのが、本当に知るということだ」


(感想)
 生半可の理解で人に語るときに、確信がないせいか説得力にかけることがあります。これは、理解していない性で、話題の流れの中で、話すときに気を付けなければいけないと思います。
 孔子の「知らないことは、知らないと言えることが、本当に知ること。」の教示は、日頃の言動を検証する良き機会になりました。
  


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2007年09月10日

思うて学ばざれば則ちあやうし

思うて学ばざれば則ちあやうし

「子曰わく、学びて思わざれば、則(すなわ)ちくらく、思うて学ばざれば則ちあやうし」

(解説)
孔子先生が語られた「学ぶだけで深く考えなければ、本当の意味がわからない。考えるのみで学ばなければ、独断におちいて危ない」

(感想)
 理解(会得、悟り)まで、学び続けることが大事と先輩から良く指導を受けます。「ハッ」と気づくまで、地道の古典や偉人の言葉を学ぶことが重要と最近感じています。
  


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