2012年03月16日

おこしき海岸200年前津波被害地。避難「釜石の奇跡」 を更に

おこしき海岸、200年前は津波の最大被害地。津波避難「釜石の奇跡」 に磨きをかける。

 今日も、夕方に行く、熊本の海の景勝地「おこしき海岸」は、212年前有明海に発生した大津波(最大23m)の最大の被害を受けた、宇土市戸口地区に隣接した海岸。約500人いた住民の9割以上が犠牲になった。
 寛政の大津波から200年が過ぎ、やはり人びとの記憶からは、遠くなっていると思います。

 今朝の新聞に、釜石市の小中学生につづけられた「防災教育」が、詳しく書かれていた。学校から、1.5km離れた峠まで逃げ続けた。犠牲者を出さなかった。

 初めは、屋上に避難しようとしたが、隣の中学生が避難所へ向かうのを見て小学生も避難所へ向わせた。予定の避難所まわりに、がけ崩れがあった。津波を恐れ、次のより高い避難所の介護施設へ向かった。さらに走り続け、峠まで逃げた。津波は、介護施設近くまで達した。
 釜石中2年の小山真央君(13)は、「訓練で言われた『逃げる時は遠い所より高い所』が頭の中に残っていた」と。

 また、釜石東中学3年、岡田菜南花さん(15)は、部活を始める準備中に地震が来て、直ぐに体育館の外に出た、皆が非難場所へ走っていたので、自分も続いた。逃げる途中、保育園児たちに遭遇。とっさに1人を抱き上げて走った。小学生と一緒に逃げる訓練で教わった「助けられる人から助ける人へ」が頭をよぎった。

 釜石市では、「自分の命は自分で守ることのできる力」を目標に、津波防災の手引きを作成。さらに、水泳の授業で服を着て泳いだり、算数で津波の速さから到達時間を計算させたり。避難訓練だけでなく小中9年間の授業に「防災教育」を取り入れた。

 釜石市は、今回の津波避難の対応で終わらせず、さらに地域地域に合わせた訓練と教育に努めるとあった。釜石の奇跡は、このような教育関係者の危機意識が、犠牲者を出さない結果を生んだと思います。

 穏やかな海は、心和む景観の一つと思います。しかし、一旦、災害をもたらす水のパワーを得たときは、止めどもない力を、社会に加え、多くの人命を奪います。
 「備え有れば憂いなし」、災害は忘れたころにやって来る。釜石の奇跡に学ぶことは多いと思います。

 海岸地域の小中学生に、是非とも釜石の防災教育を参考に、訓練と授業に取り入れて欲しい。それが、一人でも多くの人命を救うことにつながると思います。  


Posted by ノグチ(noguchi) at 08:57Comments(0)東日本大震災